アフター・リアリズム 全体主義・転向・反革命

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[2025年1月/四六H/528頁/] 
著=中島一夫 発行=書肆子午線


目次:
はじめに アフター・リアリズム、あるいは失われたラザロについて

I 文学・転向・リアリズム
第1章 復讐の文学プロレタリア文学者、中村光夫プロレタリア文学者、中村光夫
第2章 なし崩しの果てプチブルインテリゲンチャ、平野謙プチブルインテリゲンチャ、平野謙
第3章 江藤淳の共和制プラス・ワン 
第4章 批評家とは誰か 蓮實重彦と中村光夫
第5章 PC全盛時代の三島由紀夫 その反文学、反革命


II ラーゲリ・ユートピア・保守革命
第1章 前線としてのラーゲリ スパイにされた男、内村剛介
第2章 鮎川信夫のユートピア ソルジェニーツィン・内村剛介・石原吉郎
第3章 反原発と毛沢東主義
第4章 自然災害の狡知 「災害ユートピア」をめぐって
第5章 木登りする安吾 「文学のふるさと」再考
第6章 江藤淳と新右翼
第7章 疎外された天皇 三島由紀夫と新右翼
第8章 文学の毒 平野謙と瀬戸内晴美


III 時評 2014年1月〜12月
1月 内戦前夜にある「日本」
2月 冷戦後を生きはじめた言論空間
3月 技術は、人間に総動員を「要請」する
4月 すべてが物語となる中で
5月 リオリエント的歴史観への転回
6月 「スキゾ」から「アスペ」へ
7月 日本に近代市民社会は成立しているか
8月 ピケティ・パニック
9月 期せずして問題化される「帝国」
10月 冷戦後の不可避的な移行
11月 ネオリベ化する大学
12月 代表制+資本主義そのものを問う選挙
2014年総評 「嘘」に塗れていた2014年の言葉たち


IV 書評
それでも福田和也が現代文学を語る理由 『現代文学』
ファシストの孤独 『イデオロギーズ』
福田和也から詩を奪回する 『存在と灰 ツェラン、そしてデリダ以後』
鴎外の憂鬱 『現代人は救われ得るか 平成の思想と文芸』
「妄説」を語るのは誰か? 『「日本文学の成立」の成立』
鈴木貞美に反論する その1
鈴木貞美に反論する その2
前衛の再建 『“改革”幻想との対決 武井昭夫状況論集2001-2009』
“楕円”を描く武井の「二重性」 『創造としての革命-運動族の文化・芸術論』
実存的な「生」への抵抗 『詩的間伐 対話2002-2009』
文学にならなくて私はなんらかまわない 『詩と、人間の同意』
新たな視点を提示する 『政治経済学の政治哲学的復権 〈臨界―外部〉にむけて』
消えゆく媒介者、田村孟 『田村孟全小説集』
3・11後に読み直すブロッホ 『希望の原理』
人間の「外」へ、言語の「外」へ 『記号と機械 反資本主義新論』
吸引されながら、なお耐えて軋む 『天使の誘惑』
混迷の10年の世界にクリアな見通しを 『タイム・スリップの断崖で』
批評家としての思考の足跡 『柄谷行人書評集』
壮大な「必敗」の記録 『チビクロ』
「近代文学の終り」のインパクト 『柄谷行人と韓国文学』
既存の「イメージ」を退ける 『小林秀雄 思想史のなかの批評』


おわりに

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