刺青絵師 毛利清二 刺青部屋から覗いた日本映画秘史
[2025年3月/四六判/256頁/]
著=山本芳美/原田麻衣
発行=青土社
目次:
まえがき
第一章 刺青を描く、映画をつくる-俳優に刺青(すみ)を描く(流す)方法
第一回のインタビュー点描
刺青を描く
図案を決めるのは私
道具について
いよいよ、撮影
メイクでも仕事
刺青と演技
『徳川いれずみ師 責め地獄』のエピソード
さまざまな「本職」の人々と映画
再現-テレビ時代劇「遠山の金さん」撮影の一日
刺青の落とし方
第二章 俳優と生きる、撮影所を生きる-スターたちとの交遊
藤純子(現:富司純子)さん-京撮の挑戦、京撮の変化
鶴田浩二さん-笑いあり涙ありの「鶴の一声」
美空ひばりさん-夜な夜な遊んだ「ひばり御殿」
高倉健さん-東映任俠・やくざ映画時代を駆け抜けた一〇年
若山富三郎さん-刺青好きの名役者
北大路欣也さん-俳優会館での刺青裏話
松方弘樹さん-裏街道をいくお兄ちゃん
渡瀬恒彦さん-生粋の東映俳優
高島礼子さん-一人前になった「観音菩薩」
渡辺謙さん-映画最後の仕事
[コラム]俳優・高橋英樹さんに聞いた「刺青」を描かれること
第三章 刺青絵師まで、刺青絵師のあとで-毛利清二のライフヒストリー
繊維会社に入る
東映京都撮影所に入所
芸名の由来と結婚
近衛十四郎の付き人時代
大部屋俳優の生活
東映歌舞伎のドタバタ
ロケの楽しみ
テレビプロの仕事と組合活動
やくざ映画全盛時代の京都撮影所
サラリーマン「森清二」
日本アカデミー賞特別賞と幻の映画企画
元気の源はラブの散歩
[解説1]刺青が物語を駆動する-「映画的刺青」のナラトロジー | 原田麻衣
[解説2]時代劇・任俠・実録-東映と刺青映画の三〇年史 | 山本芳美
[解説3]刺青映画・刺青絵師の変遷と日本社会 | 山本芳美
あとがき-毛利清三の謎
毛利清二 略年譜
フィルモグラフィー
図版クレジット