ルペンと極右ポピュリズムの時代 〈ヤヌス〉の二つの顔

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[2025年3月/四六判/328頁/] 
著=渡邊 啓貴 
発行=白水社


目次:
まえがき

第1章 ジャン・マリ・ルペンの青春-代議士になった戦中世代の寒村の少年

第2章 「新しい右翼」、FN誕生とその時代
1 「豊かな社会」のひずみ
2 「新しい右翼」
3 極右政治勢力の結集「国民戦線FN」の出発
4 最初の挫折-1973年国民議会選挙の大敗


第3章 「第三の道」、極右国民戦線(FN)の勢力拡大-移民=失業・左翼ナショナリスト
1 FNの「中興」
2 FN躍進とその時代背景-社会党政権誕生と保革政策の収斂
3 「脱悪魔化第二期」のFNの大躍進-福祉排外主義・「ナショナリスト左翼」


第4章 FN「近代化」の試みの蹉跌-脱悪魔化と社会福祉ナショナリズム
1 FNの近代化と差別主義-メグレ革命の成功と負の遺産
2 伝統の美徳と排外主義
3 不透明なFNの財政
4 二つの国民戦線-FNの内部分裂と低迷


第5章 三度目の雌伏の時代から復活へ
1 「ルペンショック」、2002年大統領選挙
2 三度目の苦節、雌伏の時代の戦いと復活


第6章 「パリ燃ゆ」「シャルリー・エブド」-極右躍進の背景としての社会不安
1 移民と暴動とテロで揺れるフランス
2 「排除された」移民二世たち-「ホーム・グローン・テロリスト」の誕生
3 歴代政権の移民政策
4 「パリ燃ゆ」以後の治安・テロ対策の強化
5 フランス治安悪化とその背景
6 「貧困と差別の悪循環」


第7章 マリーヌ時代のFN復活と躍進ー本格的な「脱悪魔化」の模索
1 新しい党首の時代
2 2012年大統領選挙、復活
3 マリーヌ体制の挫折と復活の模索
4 2022年5月大統領選挙の「勝利」
5 キングメーカーになったルペン


第8章 マリーヌ・ルペン、半生・価値観・組織
1 マリーヌ・ルペンの生い立ち
2 マリーヌ世代のFN/RN、「ヤヌス」の二つの顔
3 マリーヌ・ルペンの価値観-曖昧な排外主義とフェミニズム、反グローバリズム
4 FN/RNを支えるメディア-ソーシャル・ネットワークによる拡大


第9章 「ライシテ」という逆説の「脱悪魔化」-「体制化」する革命的ナショナリズム
1 共和主義精神「ライシテ」容認-「逆説の論法」
2 逆説の論理〈論理のすり替え〉-共和主義だから「反イスラム」


第10章 欧州ポピュリズムの将来
1 ポピュリズムの変質
2 RNの世界秩序観-左のポピュリズムとの違い


あとがき

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