未来へのバトン 福島県中間貯蔵施設の不条理を読み解く
[2025年3月/A5/228頁/]
著=門馬好春
発行=インパクト出版会
目次:
はじめに
序 章 福島原発事故、私たちの向き合い方
原発に依存した現代社会
福島県という被災地
放射性物質と向き合う
中間貯蔵施設とは
中間貯蔵施設というもうひとつの真実ー国は用地収得をごり押し
忘れられた憲法〜公共の福祉
第I章 中間貯蔵施設から見えてくる、この国の姿
権利を奪われた被災者30年で終わらない
破綻した国の論理
侵害される私たちの財産権
国の論理は支離滅裂
国の「復興」と私たちの復興
地権者を追い込む環境省、そしてメディア
偏在する專門知を取り戻す
一つひとつ課題を解決していく
みずから明日を描く
第II章 中間貯蔵施設という不都合な真実―財産権を侵害する国
2045年3月12日という明日
中間貯蔵施設の主な経緯
中間貯蔵施設の主なルール違反
中間貯蔵施設とは何なのか
環境省は金額についてどう考えているのか
憲法・土地収用法・要綱違反の事業
環境省の不条理な用地交渉・補償と東電の賠償
国による県外最終処分場選定への一方的な理屈
地権者の基本的人権を侵害している公共事業
・自分ごととして考えて欲しい〜この一二年と双葉郡の町民の声
被災地の今を自分ごととして
どうして福島に原発を持ってきたのか
被災者の基本的人権は守られているか
つながりが薄くなるという現実
実家と田んぼは中間貯蔵施設の中
楢葉町民の声〜親父に「土地は売るな」と言われた
大熊町民の声〜担保されない安全と安心
あれから一二年、双葉町民に聞いてみた
浪江町民からみた復興
明日へつなぐために
・環境省との交渉から見えてくるもの
住民より企業利益が優先された原発
後始末は加害者・東電が行うべき
国主導、地権者軽視無視の事業
団体交渉を一方的に打ち切る環境省
第10回環境省説明会について
環境省が逃げる理由
間違いの根っこ
間違いの具体例
不公平な補償額
継続した取り組み
人権無視を訴える
・交渉から見えてくる東電の本性
東電の本性とは
逸失利益の営農賠償
営農賠償の比較
約束した回答文書
約束違反の事実
意向確認は不要
営農意思は賠償に必要ない
東電のずるさ
余儀なき仕儀は同じ
回答が困難だから時間稼ぎ
東電との今後の交渉
・福島第一原子力発電所の廃炉と中間貯蔵施設の視察を通して見えてくるもの
川崎先生から電話を頂いた
言葉の謝罪と現実とのギャップ
廃炉はできるのか?
崖を削り造った原発
中間貯蔵工事情報センター
大熊は放射能の中
国は中間貯蔵施設の土地を買い占めたいリンクル大熊での講演会
東電の営農賠償の約束違反
・今も原発事故は続いている〜事実を伝え続けること
事実をつないでいく
アルプス処理水と称する汚染水放出
薄れていく関心〜第九九回東電株主総会
伝える、伝えたい
大学生が「福島を見つめて」を発行
大学生の皆さん、これからもつながっていきましょう
拡散する放射性物質〜自分ごとにするために
原子力災害考証館でのパネル・写真展示もその一つ
第III章 大熊町・双葉町民の終わらない苦悩
・被災地の今(1)
原発事故は終わっていません
戻るということ
大熊町の場合
税金という問題
お金の分断を乗り越えるために
・被災地の今(2)
「帰りたい」でも元通り暮らせません
理不尽がまかり通る被災地
門馬さんと木幡さんの対談
誰にとっての「復興」なのか
・被災地の今(3)
実情・変わった風景
進む住環境整備 帰還意欲醸成に課題も
住民が入れ替わる?
大熊町、双葉町の事情
汚染水じゃない、処理水だ!
戻る人、来る人、入れ替わる住民
資料編 中間貯蔵施設及び30年地権者会に関する年表
あとがき