アメリカの黒い傷痕 〈生態〉としての人種と文学の潜勢力

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[2025年7月/四六判/360頁/] 
著=新田啓子 
発行=青土社


目次:
序章 人種、あるいはアメリカのエコロジー

第I部 黒人が生まれ出づる〈生の論理〉
第一章 母の消去
一 自由人の楽園、奴隷の地獄
二 奴隷の母のトポロジー
三 人種に書かせた物語

第二章 「黒い果実」としての肉体
一 黒人の在り処
二 サウスランド再訪
三 剥きだしのメロドラマ
四 めぐりあう南部

第三章 生を肯定する理由
一 反・反出生と想像力
二 奴隷制下の自律性と性的充足
三 性の正視と愛する力
四 サハラの時間、獄としての性

第II部 生まれ出たものが〈住む条件〉
第四章 アメリカの礎
一 一六一九マインドと文学批評
二 先住民と荒野の余剰
三 「我が国の事情」と「人間の枠組み」
四 謎の遺産と消したい過去
五 環大西洋奴隷貿易と帝国の文手箱

第五章 奴隷制廃止の情動
一 扇情のアダプテーション
二 「鉄道」以前のニューポートにて
三 思考と感情/情動調律

第六章 耐え忍ぶ者の透視図
一 解放への長い道のり
二 闘争の意味を問う
三 依存の詩学
四 絆を断ち切らない理由

第III部 生を遷移させる〈人種=生態〉
第七章 生態実験のような人生
一 南部小説と不詳の「南部」
二 記憶が信じたカラーライン
三 灰色の平和、無数の声

第八章 「白い屑」に映された暗黒
一 ハーストンが歌った唄
二 南部の復興とクラッカーの上昇
三 クラッカーの上昇+他者の抑圧=アメリカの膨張

第九章 安い命がつながるところ
一 驚異的な人間性
二 抵当に入った心
三 人の命が安い風土

終章 アメリカン・デモクラシーのエコロジー

あとがき

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