治安維持法一〇〇年 「新しい戦中」にしないために
[2025年3月/四六判/200頁/]
編=荻野 富士夫/歴史教育者協議会(歴教協)
発行=大月書店
目次:
まえがき
第1章 治安維持法とは何だったのか
1 戦前の治安維持法体制-植民地朝鮮・台湾、「満洲国」における運用を視野に | 荻野富士夫
コラム1 「大東亜治安体制」の構想 | 荻野富士夫
コラム2 治安維持法関係史料の残り方と現況 | 荻野富士夫
第2章 治安維持法に抗した人びとを語り継ぐ-教育・思想の自由をめぐって
1. 京都学連事件-治安維持法国内最初の適用事件 | 本庄 豊
2.長野県「二・四事件」-「教員赤化事件」という攻撃に抗して | 小平千文
3.一五年戦争期の兵庫の「新興教育運動」から学ぶ | 田中隆夫
4.「唯物論研究会」弾圧と周辺の人びと | 黒川伊織
5.村山俊太郎、ひでがめざした民主主義とそれへの弾圧 | 村山士郎
6.北海道綴方教育連盟事件と生活図画事件 | 川嶋 均
7.治安維持法下朝鮮の学生運動-光州事件と春川中学・常緑会事件 | 丸浜 昭
8.エスペランチスト・長谷川テル―日中友好のかけはしとなって | 西田千津・田辺実
コラム3 戦争末期の庶民の言辞から日本社会を見る | 丸浜 昭
第3章 治安維持法は今も生きている
1.戦後、治安維持法体制の断絶と連続 | 関原正裕
コラム4 特高官僚・思想検事の戦後 | 桜井千恵美
2.現代の治安維持法-特定秘密保護法・共謀罪の成立 | 白神優理子
3.安保三文書と改憲のねらい | 山田 朗
4.権力犯罪を告発した「横浜事件」再審と国家賠償請求 | 山本志都
5.経済安全保障政策のねらいと現在 | 布施祐仁
6 学問と教育の自由をめぐる攻防-統制と介入、抵抗の戦後八〇年 | 河合美喜夫
第4章 治安維持法はどう教えられているか
1 平和に向けて教員と生徒はどう語り合うか-治安維持法に関するある授業から | 内田一樹
2 絵を描いただけで罪になるのか?-治安維持法の変遷に注目して | 伊藤和彦
3 治安維持法は教科書にどのように記述されているか | 河合美喜夫
資料 治安維持法と関連法/治安維持法関連年表
