「音」の戦争と日本近代 戦時下の日常で音楽はどう鳴り響いたのか

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[2025年9月/四六判/288頁/] 
編/著=戸ノ下 達也 
発行=青弓社


目次:
序 章 日常に息づく戦時期の音楽文化 | 戸ノ下達也
1 音楽文化の水脈
2 戦時期の音楽受容


第1部 国内の音楽文化
第1章 日本の近代史をどう捉えるか-軍隊と社会の関係を中心に | 吉田 裕
1 アメリカナイゼーションの地下水脈
2 近代的身体への改造
3 近代的時間秩序の形成
4 「西洋文明」と軍隊
5 一般社会の食生活と兵食とのずれ


第2章 戦前と敗戦後の音楽に関する連続性/非連続性-大阪朝日会館から考える | 河西秀哉
1 「高級文化」「知識人文化」と「大衆的文化」の共存
2 「健全な文化・娯楽」の称揚
3 聴衆も作り上げる音楽


第3章 昭和初期・エロ・グロ・ナンセンスな世相と流行歌/唱歌-生きづらさに抗う大人/子どもの〈感情〉史 | 上田誠二
1 都市のモダニズムにみる天国と地獄-不安と懐疑と絶望があふれる社会
2 天国に結ぶ恋-純愛志向と売春慣行が並存する社会
3 子どもたちの連帯をつくる遊びの歌-覚醒する文部省唱歌の行方


第4章 昭和戦前期における堀内敬三の論調の変遷-流行歌・ジャズを中心に | 青木 学
1 従来の堀内像とその位置づけ
2 幼少期から留学まで(1897-1917年)
3 ラグタイム・ジャズとの出合い(1917-23年)
4 ジャズの普及、流行歌作曲者として(1923-32年)
5 「満洲行進曲」の制作と意識の変化(1932-37年)
6 ジャズ音楽の追放(1937-45年)


第2部 海外と音楽文化の交差
第5章 近衛秀麿の過ごした戦時下のドイツ-音楽による日独外交という使命を帯びて | 三枝まり
1 ナチス・ドイツと日本の音楽交流
2 ドイツ連邦公文書館資料が語る日独関係の音楽史
3 ドイツ時代の近衛秀麿のレパートリーとその評価


第6章  西洋音楽受容とともに歩んだ「国民音楽建設」とその戦後 | 本谷未奈理
1 戦前の「国民音楽」
2 戦後の「国民音楽」


第7章 植民地朝鮮における西洋音楽活動に関する試論-京城帝国大学教授夫人らと朝鮮人音楽家たちの相互関係を中心に | 金志善
1 朝鮮における西洋音楽の受容
2 朝鮮での日本人女性音楽家の音楽活動


終 章 歌は美しかった-日本の「うた」への思い | 五郎部俊朗
1 「歌は美しかった」-その取り組み
2 演奏家の目からみた「うた」の諸相


あとがき-音楽文化から敗戦八十年を問う | 戸ノ下達也

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