国家に捏造される沖縄戦体験 準軍属扱いされた0歳児・靖国神社へ合祀
[2022年2月/四六判/422頁/]
著=石原昌家
発行=インパクト出版会
目次:
新装改訂版のまえがき
本書を読むにあたって、沖縄住民に適用した援護法の基礎となる知識
I 錯綜する沖縄戦認識
序章 沖縄戦認識の変遷と問題のありか
一 第三次家永教科書検定訴訟-「沖縄戦に関する部分」問題
二 教科書検定意見撤回を求める9・29県民大会
第一章 捉えなおす沖縄戦認識-改正軍機保護法と沖縄戦
一 平和祈念資料館設立理念の修正と史資料の展示
二 改正軍機保護法で知る住民被害の根源
第二章 迫りくる沖縄戦認識の再定義-連動する日米ガイドラインと有事法制
一 日米ガイドラインのあらましと有事法制との関連性
二 教科書検定問題の背景にあるもの
三 「日本軍の住民殺害」削除と住民の「集団自決」加筆命令-1980年代の教科書検定
四 本格化しはじめた右傾化・軍事化
五 国防族・歴史修正主義者が捏造する「沖縄戦の真実」
II 援護法と靖国神社合祀
第三章 国会報告で知る日本政府の沖縄戦認識-援護法制定前夜
一 戦後六年七か月目の沖縄戦実態調査
二 日本政府が把握した戦場の跡-沖縄遺骨収骨状況調査報告
第四章 沖縄への援護法適用と拡大
一 援護法の沖縄適用と援護課の設置
二 「南連」と遺族会の事務所開設
三 住民への適用拡大へ向けて-遺族会の陳情活動
第五章 戦闘参加者概況表で知る日本政府の沖縄戦捏造
一 戦闘参加者概況表とは
二 戦闘参加者概況表の「概況」と特徴
三 捏造が前提の戦闘参加者申立書の書式
第六章 援護法と靖国神社合祀-報道と資料
一 沖縄の遺族会による靖国神社初参拝-1953年-米軍政下の靖国神社崇拝
二 沖縄地元紙にみる靖国神社参拝と合祀・その1-1957年前後-米軍への抵抗と靖国神社合祀を志向
三 沖縄地元紙にみる靖国神社参拝と合祀・その2-1958年-靖国神社合祀下の平和志向と皇国史観
四 琉球政府文書でみる援護法と靖国神社合祀
第七章 六歳未満児への適用と戦闘参加者に関する仕組み
一 沖縄戦被災者への被害補償を求めて-1970年代の新たな展開-全国比較でみる沖縄戦被害
二 六歳未満児への適用拡大を求めて-遺族の補償要求が原点
三 六歳未満児への適用開始-1981年
四 老幼婦女子が戦闘参加者扱いになる仕組み
終章 沖縄靖国神社合祀取消裁判の意味するもの
一 共有されてこなかった沖縄戦認識
二 沖縄靖国神社合祀取消裁判とは
三 執筆をおえて去来する思い
[付録]
「戦傷病者戦没者遺族等援護法」関連年表
作成=安良城米子 補記・監修=石原昌家
新装改訂版のあとがき