高群逸枝 1894-1964 – 女性史の開拓者のコスモロジー 別冊『環』26

［2022年2月／菊変判　／384頁／］
編=芹沢俊介/服藤早苗/山下悦子
発行=藤原書店

目次：
[序]今、なぜ高群逸枝か？　山下悦子

I　高群逸枝の生涯-小伝 高群逸枝
「小伝 高群逸枝」 | 山下悦子

[幕間]
「女性の中の原宗教-詩人・高群逸枝さんのこと」 | 石牟礼道子

II　高群逸枝のコスモロジー-作品を通して
「高群逸枝の歌」 | 芹沢俊介
「高群逸枝の詩」 | 芹沢俊介

[対談]
「高群逸枝『娘巡礼記』を読む-観音信仰、母性、母なるものについて」 | 芹沢俊介＋山下悦子
「高群逸枝はカタストロフの夢を見る-J＝P・デュピュイと田辺元」 | 丹野さきら

[幕間]
「『高群逸枝雑誌』終刊号「編集室メモ」より」 | 石牟礼道子

III　高群女性史の成果と課題
「高群逸枝と古代の戸籍・計帳」 | 南部煒*
「古代史研究から見た『母系制の研究』」 | 西野悠紀子
「“ヒメ”幻想を超えて」　[コラム] | 義江明子
「古代・中世の婚姻形態と同居家族・「家」-『招婿婚の研究』の批判的継承」 | 服藤早苗
「中世後期の婚姻」 | 後藤みち子
「高群逸枝の江戸時代史-詩人と歴史家の狭間で」 | 長島淳子
「乗り越えられるべき歴史、あるいは残された「遺書」-近現代女性史研究における高群女性史の位置付けとその意義」 | 蔭木達也

IV　高群逸枝　新しい視点から
「高群逸枝と長谷川時雨-未収録資料『輝ク』を中心に」 | 尾形明子
「「最後の人」橋本憲三と「森の家」-望月百合子・高群逸枝・石牟礼道子-『最後の人　詩人 高群逸枝』を読む」 | 岡田孝子
「メアリ・R・ビーアドと高群逸枝-女性史創造の世界同時性」 | 上村千賀子
「『大日本女性人名辞書』は世界初の女性人名辞書か-メアリ・ビーアド著、加藤シヅエ訳『日本女性史』（1953年）との関連で」 | 山下悦子

V　高群逸枝は今、どう読まれているか
「高群逸枝『母系制の研究』との出会いから縄文の母系制の本を書くまで」 | 高良留美子
「「呼び合う魂」の軌跡-平塚らいてうと高群逸枝の接点」 | 米田佐代子
「私は高群逸枝をフランスで発見した」 | 棚沢直子

【世界からのメッセージ】　蔭木達也編訳
ロナルド・ロフタス（アメリカ／近代日本史）
アンドレア・ゲルマー（ドイツ／日本研究）
佐藤泰子（アメリカ／日本近世・近代思想史）
李煒（中国／中日比較文学）
スーザン・テナント（カナダ／翻訳家）
ジン・ニウ（アメリカ／映画監督）

「高群逸枝をめぐる世代を超えた対話」 | 西川祐子＋蔭木達也

◆高群逸枝とゆかりの人びと
生田長江／下中弥三郎／山川菊栄／石川三四郎／柳田國男／
家永三郎／徳富蘇峰／折口信夫／村上信彦／市川房枝

◆高群逸枝の作品から
『娘巡礼記』／長篇詩『日月の上に』／長篇詩『東京は熱病にかかっている』／
『恋愛創生』／雑誌『婦人戦線』／『大日本女性人名辞書』／『女性二千六百年史』／
『大日本女性史　母系制の研究』／『日本婚姻史』／『女性の歴史』／『火の国の女の日記』

[附]
高群逸枝 関連年表（1894〜1980）
関連文献一覧