昭和50年代論 「戦後の終わり」と「終わらない戦後」の交錯
[2022年4月/A5/648頁/]
著=福間良明
発行=みずき書林
戦争の記憶への疑念、家族と教育のゆらぎ、性と美容の変遷、マンガ・スポーツ・時代小説・冒険ブームなど趣味・教養の変質…
日本人は何を信じてきて、この時期を境に、何を信じられなくなったのか。
「政治の季節」と「バブル文化」のはざまを〈歴史化〉してわれわれの足元を捉え返す。
目次:
序章 「戦後の終わり」の始まりとその葛藤 | 福間良明
第1部 「戦後」への疑念
第1章 50代になった特攻隊の生き残り | 井上義和
第2章 郊外家族の揺らぎと「戦後民主主義」の再検討 | 山本昭宏
第3章 性愛、暴力とポリティクス | 日高勝之
第4章 交叉する理想 | 白戸健一郎
第2部 ナショナリティのゆらぎ
第5章 海洋博批判とセクシャリティ観光の接合 | 小川実紗
第6章 『季刊三千里』からみられる在日韓国・朝鮮人の昭和50年代 | 権学俊
第7章 ディスカバー、ジャパニーズ | 松永智子
第3部 「趣味」の変質
第8章 昭和50年代の美容言説 | 谷本奈穂
第9章 劇画の時代の終焉 | 森下達
第10章 マイコンにみた世界の夢と慰め | 前田至剛
第11章 体育(会)からの逸出 | 佐藤彰宣
第4部 修養と教養の残影
第12章 時代遅れの“スポ根ドラマ” | 水出幸輝
第13章 修養小説の臨界 | 野上元
第14章国民的英雄・植村直己の誕生 | 高井昌吏
第15章 大衆歴史ブームと教養主義の残滓 | 福間良明