燃エガラからの思考 記憶の交差路としての広島へ

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[2022年7月/四六判/302頁/]
著=柿木伸之
発行=インパクト出版会


目次:
文月に思う広島 – はしがきに代えて

序 ベルリン‐ヒロシマ通信
第一部 記憶とその造形
殿敷侃の点描
そこに歴史はない – ベルリンからグラウンド・ゼロとしての広島を思う

ミュンヒェンの芸術の家に掲げられた《原爆の図》
– Haus der KunstのPostwar展における第二部「火」と第六部「原子野」の展示について

逆流の芸術 – ヒロシマ以後のアートとしての殿敷侃の芸術
抗う言葉を分かち合う – 芸術と批評の関係をめぐって

第二部 記憶の詩学
記憶する言葉へ – 忘却と暴力の歴史に抗して
言葉を枯らしてうたえ – 吉増剛造の詩作から〈うた〉を問う
残余の文芸のために – 『越境広場』という試みによせて
嘆きの系譜学 – うたの美学のために

第三部 ヒロシマ批評草紙
〈死と再生〉を物語る音楽を問う – 能登原由美『「ヒロシマ」が鳴り響くとき』書評
〈原爆〉を読み継ぐことへの誘い – 川口隆行編著『〈原爆〉を読む文化事典』書評

非核の未来へ言葉を渡し、命をつなぐ手仕事の記録
– 岡村幸宣『未来へ – 原爆の図丸木美術館学芸員作業日誌2011-2016』書評

手つきと身ぶり
– 広島で『月夜釜合戦』を『山谷(やま) – やられたらやりかえせ』とともに観て

記憶を分有する民衆を来たるべき東洋平和へ向けて創造する
– 平和を掠め取り、言葉を奪い、生を収奪する力に抗して

七月二十六日を記憶に刻む
生存の文化の拠点としての「倉庫」の再生のために
終わりの始まりへ – 核兵器禁止条約の発効によせて
広島市中央図書館「移設」問題によせて

第四部 記憶の交差路へ
殿敷侃 – 逆流の生まれるところ
地図の余白から – 記憶の交差路としての広島へ
震撼させられた者たちの連帯の場を開く – 核の普遍史を食い止めるために

あとがき

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