なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか? 本土優先、沖縄劣後の構造

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[2022年9月/A5変型判/336頁/]
著=安里長従/志賀信夫
発行=堀之内出版


目次:
はじめに – 本書で伝えたいこと
なぜこの二人なのか/立場の違い
用語について

第1章 貧困問題と基地問題を貫く差別の問題
1貧困とは何か?
2差別とは何か?
3不平等と四つの言説類型
4いま必要な議論とは – 「自由の平等」のために

第2章 沖縄の基地問題の歴史と課題
1基地問題を貫く差別の問題
2「手段」としての沖縄
3沖縄の基地問題の本質

第3章 沖縄の貧困問題の歴史と課題
1沖縄の貧困問題の現状
2沖縄の貧困問題の本質
3沖縄県の貧困対策が向き合うべきこと
4当事者による反差別実践の一例

第4章 平等と平和
1不正義の是正と平等化
2平和とは

第5章 沖縄論の変遷
1「沖縄論」の系譜
2沖縄不在の「沖縄論」
3沖縄イメージの定着
4沖縄ヘイトの過熱とリベラルの変容
5商品化され消費される沖縄

補論1 現代的レイシズム論からみた沖縄
1はじめに
2構造的レイシズム(制度的レイシズム)
3文化的レイシズム
4新自由主義的市場原理
5ナショナリズムと生権力
6レイシズムの定義
7構造的レイシズムからみた沖縄
8文化的レイシズムからみた沖縄
9小括

第6章 新しい提案
1法理論から検討する沖縄の差別
2「新しい提案」の核心
3県民投票と「新しい提案」について
4ボールを投げ続けるということ

補論2 日本国憲法には「平等権」が保障されていない?
1憲法一四条再考―国際人権法と共通の人権規範の確立に向けて
2「平等権」は「積極的平和」と両輪
3憲法一四条の「平等権=empty(空虚)論」
4「個人の尊厳」と「構造的差別」
5「平等権」は自由権か社会権か
6構造的差別の廃絶には「平等権」の確立が不可欠

第7章 シティズンシップを求めるアイデンティティ・ポリティクス
1アイデンティティによる結集
2政治的アイデンティティとは何か
3単一のアイデンティティを回避する必要性
4ポジショナリティとアイデンティティの関係
5アイデンティティ・ポリティクスとシティズンシップ
6対外的防御の実践と対内的制約の解消
7感情の回復と構造的解決

第8章 沖縄の貧困問題と基地問題の一体的解決を目指して
1問題の本質である「自由」の「不平等」
2「自由」の「平等」とシティズンシップの諸権利
3共同性の「広がり」と「深まり」
4アイデンティティ・ポリティクスと差別の是正
5公正で民主的な解決

おわりに

参考文献一覧

[コラム]すこし視点を変えて
1沖縄はアメリカの「施政権下」に置かれていた?
2国境に面した島嶼の軍事化(要塞化)は国際常識か?
3憲法の適用よりも政治的思惑が優先された復帰関連法
4階層論的貧困論の弊害
5社会福祉・社会保障と労働者
6沖縄は男尊女卑社会?

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