森崎和江 1927-2022 現代思想2022年11月臨時増刊号
[2022年10月/菊大判/406頁/]
発行=青土社
目次:
再録テクスト
森崎和江 言葉の住処、思想の原基 – 単行本未収録選
姉妹/戦後民主主義と民衆の思想/わたしと言葉/竹内先生とのおわかれ/作兵衛翁の時空
*ともに生きる思想
シジミ蝶、飛んだか | 上野 朱
詩人思想家森崎和江さんを追慕する | 花崎皋平
初めに「いのち」ありき | 坂口 博
*炭坑労働精神に宿るもの
炭鉱の記憶の彼方に – 『まっくら』と『からゆきさん』をめぐって | 斎藤美奈子
炭鉱労働者の精神文化に対するまなざし – 森崎和江『奈落の神々 – 炭坑労働精神史』上野英信『地の底の笑い話』 | 水溜真由美
背中を洗い流す/他者の声を引き継ぐ | 茶園梨加
炭鉱労働運動と幻灯 – 闘争から犠牲へ | 鷲谷 花
*歴史を聞き書く
森崎和江の出発 – 「戦後」を突き抜ける思想 | 成田龍一
聞き書き・オーラルヒストリー・「個体史」 – 森崎和江の仕事によせて | 安岡健一
腹にしみる思想 – 森崎和江の伏流 | 藤原辰史
*ことばを産むひと
森崎和江の長い詩業 | 斎藤真理子
『さわやかな欠如』を読む – 森崎和江の〈詩〉を考えるための試論 | 西 亮太
愛しきあぶくたちの世界へ – 森崎和江を孕む旅 | 姜 信子
出逢いそこねた物語を読む – 『慶州は母の呼び声』韓国語翻訳、出版について | 松井理恵
*植民地主義へのまなざし
玄武岩 森崎和江の植民地体験と原罪意識 – 「親密性」を超えて |
石原真衣 地球上から消え果た植民地主義? – 森崎和江が遺したものと〈沈黙〉 |
*討議
接触と連帯の思想 | 酒井隆史+佐藤 泉
*〈南〉と〈北〉から描く地図
森崎民俗学序説 – 森崎和江における「水のゾミア」の思想 | 森 元斎
無名の思想 – 森崎和江のさいはて | 山内明美
流民のカルトグラフィ – 筑豊から釜ヶ崎への回路 | 原口 剛
流民と棄民のあわい – 合理化・閉山以後筑豊における森崎和江と上野英信 | 大畑 凜
接触の思想 – 森崎和江における沖縄・日本・朝鮮の出逢い | 松田 潤
*地域に生きる/地域を生きる |
闇を照らす光の位相 – 社会と歴史の認識をめぐって | 湯澤規子
あわいの空間で待つ – 森崎和江の身振り | 久島桃代
東北のおなごたちが読んだ森崎和江 | 柳原 恵
*フェミニズムと産の思想
わたしたちはあなたを忘れない | 上野千鶴子
『からゆきさん』再読 – 「生まない女」に着目して | 嶽本新奈
森崎和江と本質主義 | 中村佑子
千年先を見据えた〈産〉の思想 | 結城正美
*人間中心主義を超えて
森崎和江と/のエコフェミニズム – 現状との接続線 | 村上 潔
森崎和江さんへの片道書簡 | 今津有梨
森崎和江の「朝鮮」と「女性」 – 人種主義と種差別主義に抗うために | 申知瑛/金友子訳