俳句が伝える戦時下のロシア ロシアの市民、8人へのインタビュー

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[2023年2月/四六判/224頁/] 
編訳=馬場朝子 
発行=現代書館


目次:
はじめに

ナタリア 教会の鐘響くモスクワの町で
俳句は小さな器
戦争があっても続く「子ども時代」
戦争か平和か、トルストイの問い
何が起きているのか、知っている
自分をケアすること
カラスの沈黙の行方
俳句は私の大きな力

アレクセイ 情報戦の渦中で
アメリカで俳句と出会う
ニンニクが発する警告
痣で感じる戦争のリアル
情報戦争への対処法
クリミアで俳句を詠む
芭蕉と一茶の句の美しさ
ロシアの文化と日本の文化
俳句で瞬間を掴む

ニコライ 国境近くの町クラスノダールで
俳句が私を作ったのです
これは大きな痛みなのです
簡単な言葉が共存を生む
空港は閉鎖されています
生命線に貝を置く
より良い未来を信じたい

バレンチナ チェーホフの故郷の町で
俳句が私の第二の人生
科せられた制裁の下で
クリミアへの思い、ウクライナへの思い
核の脅威と文化のキャンセル
もうソ連には戻れない

オレク 古都コストロマの森で
不幸の予感はありました
ウクライナの大地に対して
この出来事の強い引力
分断がもたらす「前線」
言論統制下でのそれぞれの選択

核という脅威
翼があったら飛んでいく
兵士を見送る朝に
森に、孤独を探して
将来を楽観することはできない

イリーナ 北の湖沼の町で
生き延びるための俳句
あらゆる軍事活動は恐ろしいです
つらい気持ちを俳句に
小さい命が私のすべて

レフ 芸術の街サンクトペテルブルクで
ロシアと日本の共通感覚
広島と長崎を詠む
私たちは「瓶の魚」、安全ではありません
ユーラシア主義を期して

ベーラ 流氷を運ぶシベリアの町で
石川啄木との出会い
言葉から飛び散る火花
日常の窓から生まれる俳句
特別軍事作戦、その日のこと
いま、ロシアの俳人が感じていること
日本の俳人へのオマージュ

関連年表
幾重にも分断された世界で あとがきにかえて
俳句一覧

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