ドイツ帝国の解体と「未完」の中東欧 第一次世界大戦後のオーバーシュレージエン/グルヌィシロンスク

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[2023年2月/四六H/400頁/]
著=衣笠太朗
発行=人文書院


目次:
はじめに
シュレージエン/シロンスク史概略

序章 ドイツ=中東欧の中のオーバーシュレージエン
一 「未完の戦争」とドイツ=中東欧
二 研究対象と研究視角
三 研究目的・使用史料とその性格
四 地域名称・固有名詞の代表性とイデオロギー性


第一章 オーバーシュレージエン問題の歴史的前提
一 出発点としての複合国家論
二 宗派と言語
三 帝政期における宗派・言語政策とポーランド国民運動の興隆
四 貴族家系による工業化
五 集団的帰属意識
六 シュロンザーケン運動とユゼフ・コジュドン


第二章 カトリック聖職者レギネクと分離主義運動の成立
一 トマシュ・レギネクとカトリック社会思想
二 オーバーシュレージエン委員会の発足
三 貴族・企業家による財政支援
四 オーバーシュレージエンの中央党-自由国支持者と自治構想
五 各国政府との交渉
六 パンフレット『オーバーシュレージエン-独立の自由国?』


第三章 エヴァルト・ラタチと新組織の発足
一 一時的な分離独立論と自治構想
二 ブレスラウ人民評議会
三 州人民委員会とブレスラウ決議
四 オーバーシュレージエン人同盟=グルヌィシロンスク人同盟の発足
五 「ヘルジングの独裁」と分離主義禁止令
六 オーバーシュレージエンの「不可分性」


第四章 住民投票キャンペーン期の構造と条件
一 一九二〇年以後のオーバーシュレージエン問題
二 住民投票キャンペーン期
三 住民投票キャンペーン期の検閲状況と重要論点
四 「オーバーシュレージエン」のための住民投票キャンペーン期


第五章 住民投票キャンペーン期における運動の高揚
一 活動の再開と『同盟』の創刊
二 史料としての『同盟』
三 政治的位置づけ
四 混血国民論の本質主義化
五 「大オーバーシュレージエン自由国」構想
六 自治と分離主義
七 暴力行為への態度-第二次シロンスク蜂起


第六章 住民投票と運動の終焉
一 住民投票とオーバーシュレージエン問題の帰結
二 住民投票に向けて
三 住民投票直前
四 住民投票結果に対する反応と一時的な活動停止
五 自治構想の受け入れと『同盟』の発行停止


終章 「未完」のオーバーシュレージエン/グルヌィシロンスク
一 世界・国家・地域-オーバーシュレージエン分離主義運動の総括
二 「未完」のオーバーシュレージエン/グルヌィシロンスク
三 グルヌィシロンスク/オーバーシュレージエンはどこへ向かうのか


あとがき

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