「豊かさ」の農本主義

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[2023年3月/四六H/360頁/]
著=大石和男
発行=人文書院


目次:
序章 農本主義概念のパラダイム転換

一 敢えて農本主義に目を向ける
二 「豊かさ」を模索する時代
三 理念と実践のズレ
四 研究の課題


一章 農本主義概念の射程
一 はじめに
二 農本主義の史的展開と農本主義者
三 「ファシズム」と農本主義
四 定義検討型の研究
五 思想領域探索型の研究
六 視点設定型の研究
七 おわりに


二章 農本思想の戦後史
一 はじめに
二 「農本主義」論
三 「有機農業」
四 「自給」
五 「百姓」
六 農的「コミューン」
七 農村女性の「ネットワーク」
八 その他
九 おわりに


三章 藤本敏夫の自給思想
一 「自給」と自給自足
二 「自給」研究が抱える課題
三 藤本敏夫について
四 近代に対する省察
五 有機農業との出会い
六 「自給」農場での試み
七 「自給」から「自給ごっこ」へ
八 「理念距離」による「自給」の再構想


四章 自給にみる理念と実践の相克-「たまごの会」を中心として
一 はじめに
二 「たまごの会」の実践展開
三 明峯哲夫の「やぼ耕作団」
四 岡田米雄の「自給」農場構想
五 高松修の思想と実践
六 八郷への移住者
七 「自給」の構想力


五章 「ネットワーク」に惹かれた農村女性
一 はじめに
二 戦後農村女性史の転換点
三 農村女性の目指す変革
四 「ネットワーク」を通じた成長
五 プログラムはエンパワーメント
六 見えてきた社会の変革
七 エンパワーメントからオルタナティブへ


六章 理念像としての「百姓」
一 アンビバレントな「百姓」
二 人の成長を捉える
三 農家子弟の進路動向
四 環境との交渉にみる価値観の交錯
五 農業への自己同一化
六 「百姓」の自己規律


七章 宇根豊による「減農薬」から「農本主義」への思想展開
一 はじめに
二 先行研究の硬直性
三 農法比較の分析モデル
四 宇根豊について
五 「減農薬」の思想と実践
六 宇根思想の特質
七 「農本主義」と「有機農業」の違い


終章 成熟社会における農へのまなざし
一 成熟社会期の農本思想の特質
二 農を通じた「豊かさ」の模索
三 伝統と創造
四 「農本主義」と農本主義の今後
五 農本思想の新たな芽


あとがき

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