賢人と奴隷とバカ
[2023年4月/四六判/448頁/]
著=酒井隆史
発行=亜紀書房
目次:
●はじめに-賢人とドレイとバカ 2023年、春
第I部 無知と知、あるいは「大衆の恐怖」について
01.現代日本の「反・反知性主義」?
02.「反知性主義」批判の波動-ホフスタッターとラッシュ
03.ピープルなきところ、ポピュリズムあり-デモクラシーと階級闘争
04.「この民主主義を守ろうという方法によっては この民主主義を守ることはできない」
-丸山眞男とデモスの力能
05.1968年と「事後の生(afterlives)」-津村喬『横議横行論』によせて
06.「「穏健派」とは、世界で最も穏健じゃない人たちのことだ」
-「エキセン現象」をめぐる、なにやらえらそうな人とそうじゃない人の「対話」
第II部 だれがなにに隷従するのか
07.「放射脳」を擁護する
08.「しがみつく者たち」に-水俣・足尾銅山・福島から
09.自発的隷従論を再考する
10.「自由を行使する能力のないものには自由は与えられない」
-2018年「京大立て看問題」をどう考えるか
11.「中立的で抑制的」-維新の会と研究者たち
12.「この町がなくなれば居場所はない」-映画『月夜釡合戦』と釡ヶ崎
第III部 この世界の外に-抵抗と逃走
13.「ブラジルで のブレザーなんて着たがるヤツはいない。 殴り倒されるからだ」
-2020年東京オリンピックをめぐる概観
14. 戦術しかない
戦略しかない-2010年代の路上における2つの趨勢
15.「わたしは逃げながら、武器を探すのです」
-ジョージ・ジャクソン、アボリショニズム、
そしてフランスにおける「権力批判」の起源について
16.ポリシング、人種資本主義、#BlackLivesMatter
17.パンデミックと〈資本〉とその宿主
18.「世界の終わりは資本主義の勝利とともにはじまった」
-文明に生の欲動をもたらすもの
19.すべてのオメラスから歩み去る人びとへ
-反平等の時代と外部への想像力
●あとがき