唯一者と無 シュティルナー・フォイエルバッハ論争を見直す
[2023年4月/四六H/150頁/]
著=服部健二
発行=現代思潮新社
目次:
はじめに-『唯一者とその独自のありかた』をめぐる論争を見直す
第一章 「一切を空だと見定めた/ああいい気持ち!」
-ゲーテとコヘレト、そしてシュティルナー
一 シュティルナーの基本思想
二 ゲーテとコヘレト
三 そしてシュティルナー
四 まとめ-世界を無の上に「すえる」
第二章 フォイエルバッハの弟宛て書簡について
-シュティルナーとの論争解釈史における混乱
一 はじめに-七通の書簡
二 「公開予定」の書簡(史料(1))について
三 弟宛書簡(史料(2)、(3)、(4))の混同
四 この混同の影響
五 ヴィーガント宛書簡(史料(5)、(6)、(7))について
六 研究文献にみられる書簡の理解
七 まとめ
第三章 類概念と対象的存在の論理
-シュティルナー・フォイエルバッハ論争の考察
一 「シュティルナー・ショック」をめぐって
二 シュティルナーによる類概念批判
三 類概念と対象的存在の論理
四 個と類の断絶あるいは対立について
五 理性・意志・心情の振る舞い
六 類概念は抽象か?
第四章 唯一者の独自のありかた-エゴイズムの問題
一 シュティルナーの側から論争を見直す
二 「第一部 人間」の概要とフォイエルバッハ批判
三 「第二部 自我」の解読-Eigentum の二義性から
第五章 エゴイストの往き来と創造的無
一 創造的無とは-歴史哲学の観点から
二 エゴイズムと愛をめぐって
三 エゴイストの往き来
四 さいごに
あとがき