とまる、はずす、きえる ケアとトラウマと時間について

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[2023年4月/四六判/256頁/]
著=宮地尚子/村上靖彦
発行=青土社


目次:
まえがき | 宮地尚子
まえがき | 村上靖彦

I 聞く、読む、書く
第1回 「それる」-ケアと時間 2021年8月19日(木)
画期的な自前の理論/海、空、地/事象をいかに記述するか/
聞き手であること/現象学で語りを記述する/
本当に役に立つケアを考えるために/ジェンダーの視点/
現場に巻き込まれる/時間/時間を支配される/
「それる」の時空間/カントとレヴィナスはどこにいたか/
トラウマの時間(質疑応答1)/時間の濃淡(質疑応答2)

第2回 「もどる」-リズムと身体 2021年9月27日(月)
逆進化
フラッシュバック/(逆)進化はどこまでいくか/
「記憶」を考える/一部圧倒性・一部了解不能性/
バイアスを解(ほど)く/わたしは眠るときに誕生する/
自分の身体からは離れられない/
交わらなさ・ずれ・かみ合わなさ/臨床を書く/
「言語以前」を考える/臨床のポリリズム(質疑応答)

II 動きをみつめる
第3回 「とまる」-生とトラウマ 2022年2月19日(土)
東日本大震災と立体交差的に折り重なる時間/
「とまる」をどう考えるか/
とまっている人のなかでは何か起きているのか/
緊張・弛緩、可逆・不可逆/踏みとどまる/とまれない/
反出生主義の環状島/アクターネットワーク理論/
デカルトは独我論的なのか/見送る側にとっての「死」/
当事者性を生きる/エージェントとしての遺品/
失われた時を求めて

第4回 「すぎる」-痕跡と生存 2022年3月11日(金)
三つの生き延び方/ベンヤミン、ヘンリー・ジェイムズ/
個別の仕方で生き延びる/当事者と代弁/
「歴史の概念について」と当事者の位置/免責されるとき/
アウラとは何か/アウラとイリア/きえゆくものを語る/
きょうだい児/転向と改心/裁く側に立つ/事なかれ主義

第5回 「はずす」-ユーモアと曖昧さ 2022年4月29日(金)
自分自身と出会い損ねる/ラカンとユーモア/
視野狭窄から抜ける/ラカンと治療プロセス/
ジャンプ・跳躍/「はずす」という言葉/
「しらふだと怖い」/アタッチメントとタイミング/
世界からはずれる、世界をつくる/曖昧な存在を考える/
ゴドーを待ちながら

第6回 「きえる」-記憶と圧力 2022年6月5日(日)
5月広場の母たち/聖別・選別・復旧・抹消/ウポポイ/
内海の歴史/家族の歴史/もう一度浮上する/
抹消の記録/記憶がきえる・存在がきえる/喪失と消失/
現象学の出発点/過去はどこにあるのか/
「きえる」の輪郭をつかむために/予感と余韻

あとがき | 宮地尚子
あとがき | 村上靖彦

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