歯車にならないためのレッスン
[2023年4月/四六判/272頁/]
著=森達也
発行=青土社
目次:
まえがき
2017 煽られる危機
共謀罪という詭弁
北欧で感じた日本の未成熟
戦争の燃料は「自衛意識」
分断と統合を煽る国
危機意識の相似形
議論よりも沈黙を選ぶ国
2018 「馴れ」の果て
朝鮮学校が映す分断
メディアから中国を変える
失った寛容さで「安心」は得られるのか
「放送禁止歌」が現代に問いかけるもの
公文書改竄の根本にあるもの
「分断の線」を踏み越える
ニュースが映さない現実
麻原の死刑執行が残した禍根
それでも麻原を治療して、語らせるべきだった
麻原は世界から消えた
戦場ジャーナリストの使命
誰が何を「政治的」とみなすのか
記録の余白1-オウムの死で日本は救われたか
2019 個を欠いた社会
社会を映す「国語」教育
高江と辺野古、忘却に抗う
世界中で立ち上がる調査報道
ストリートミュージシャンのいない街
「不謹慎」という名の同調圧力
黒スーツに埋没する個
天皇制と穢れ思想
映画『主戦場』から日本の右派を考える
ピースボートから見た景色
パレンケ村の平和主義
座右の銘はネガティブ志向
新作映画『i – 新聞記者ドキュメント -』
匿名に身を隠すな
記録の余白2-安易に白黒をつけてはならない
2020 自ら従う人びと
インフレを起こす「テロリズム」
複数形の正しさに向き合う
報道の自由度トップの国で
地下鉄サリン事件の禍根
賭け麻雀報道、問題の本質は
福田村事件と「自粛警察」の共通点
笹の葉模様の弁当箱
風に抗わない人たち
一人、足りない
記録の余白3-Black Lives Matter を他山の石にする
2021 上滑りすることば
「国民のために働く内閣」
コロナ後の世界は成熟しているか
『311』から一〇年
この国に染みついたジェンダー意識
死刑をめぐる世論の現在地
僕たちは傍観者ではいられない
言葉の劣化は政治の劣化
現代の「市中引き回し」
加害者家族の人権を護る
削ぎ落とされる言葉の機微
七〇年目の名誉回復
未解決の学術会議問題
記録の余白4-人は無抵抗の人を絶対に殺すべきではない
2022 ゆらぐ正義身震いするテレビの自画像
高校演劇の現場からのSOS
こんな時代だからこそ
NHK字幕問題への違和感
複眼で見るロシアの武力侵攻
都合の悪い歴史を知ること
連合赤軍、五〇年後の記憶
元首相襲撃はテロなのか
「美しい国」の由来
福田村の夕焼け
排除ベンチのない国
「飛翔体」から「弾道ミサイル」へ
卑怯なコウモリ