学校で育むアナキズム
[2023年4月/四六判/248頁/]
著=池田 賢市
発行=新泉社
目次:
はじめに
序章
国家を頼らない社会
規制緩和の罠
アナキズムとの出会い
信頼関係と前提とする社会
アナキズムと「個人」
本来、子どもはアナキスト
第1章 国家観・社会観
地図か順路か
地図が描けるとは
自由と国家の関係
人から調整力を奪う信号機
国と社会の関係
「国家なき社会」のイメージ
相互扶助のある社会
進化論からのメッセージ
第2章 人間観・個人観
フランス革命の個人観
「自由な個人」と権利論
民法が想定する個人
個人の浮上と「ロビンソン的人間」
自分探しと自己肯定感の問題
不寛容な社会が生む不安
不自由な個人を生み出した近代化
「個人」の不安と自由
分解されるアイデンティティ
第3章 学校の秩序形成作用
学校における子どもの「あり方」
校則の見直し実践の危険性
出席停止という秩序回復
教室の中での権力関係の形成
「集団行動」の勘違い
学校の「規則性」
友達関係の強要
学校が求めるはみ出しのない「多様性」
牽制し合う生存権と教育権
「個別最適化」をどう理解するか
第4章 アナキズムによる学校再生
「そろっていること」の必要性
エントロピー増大の法則
「社会的存在」を付与するのが学校か
学校の流動性
興ざめの「学級目標」
子どもに任せる
「従属性」を高める教育
学校は社会ではない
学校がつくった虚構の社会
「そろっていないこと」から始まる
わがままから始まる「共生」
終章 解放とアナキズム
アナキズム的変革への反論
「パン」によるつながり
学校は何をしなければならないか
アナーキーな職員室に
横のつながり
「おしゃべり」なアナキズム
アナキズムの魅力
おわりに