国家に抗するマルクス 「政治の他律性」について

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[2023年6月/A5/330頁/]
著=隅田 聡一郎
発行=堀之内出版


目次:
はじめに フーコーからマルクスへ?

第一部 マルクスの国家批判
第一章 未完の国家批判 「国家導出論争」再考
マルクスの「国家論」は存在するのか?
エンゲルスの国家論
グラムシの「市民社会」論
アルチュセールの「国家装置」論
マルクス主義国家論争
批判理論から「マルクスの新しい読み方neue Marx-Lektüre」へ
「国家導出論争」の背景
国家独占資本主義論批判
後期資本主義論批判
「国家導出論争」の主題
「国家導出論争」をこえて

第二章 近代国家とブルジョワ社会 国家批判からポリティカル・エコノミー批判へ
階級論なき国家批判
ヘーゲル法哲学批判とは何だったか
ヘーゲル国家論批判
『独仏年誌』以降の政治批判
「ドイツ・イデオロギー」諸草稿における「政治的形態」規定
「ドイツ・イデオロギー」諸草稿以降のアソシエーション論

第三章 無産国家 資本主義の政治的形態
形態分析による「史的唯物論」の再構成
生産関係に埋め込まれていた国家(公的権力)
国家(公的権力)の無所有化
国家形態と貨幣―国家的貨幣論の批判
国家財政の形態分析
資本の蓄積過程と国家の制度的介入

第四章 法=権利形態とイデオロギー批判 マルクスとパシュカーニス
「物象の人格化」と法=権利形態
イデオロギー論からイデオロギー批判へ
法イデオロギーと法フェティシズム
「法=権利の転回」としての「領有法則の転回」論

第二部 「資本の国家」をこえて
第五章 近代国家から「資本の国家」への移行 「ブルジョワ国家」の可能性と限界
「国家を取り戻す」?
ポリティカル・エコノミー批判における形態分析と歴史的考察
国家の形態分析における歴史的考察の意味
「アンシャン・レジーム」における近代国家の形成
マルクスとフランス革命
近代国家から「資本の国家」への移行
資本主義国家のブルジョワ的形態
「ブルジョワ国家」の可能性と限界

第六章 階級闘争と国家形態 「社会国家」の可能性と限界
階級闘争の形態分析
「社会国家幻想」批判
脱商品化としての社会国家
アソーシエイトした社会システムへの移行における社会国家の可能性
「プロレタリアート独裁」のコンテクスト
アソシエーションの政治的形態

第七章 資本主義世界システムの政治的形態 「資本の帝国」と地政学的対立
帝国主義論をこえて
政治的マルクス主義のパースペクティブ
世界市場と諸国家システム
アナーキーな世界市場と地政学的アナーキー
資本主義的地政学の起源
「制度」としての諸国家システム

第八章 国家に抗するデモクラシー 「アソシエーションの政治的形態」の発明
議会制デモクラシーの批判―アニョーリの場合
近代的シティズンシップの批判―ウッドの場合
国家に抗する政治的共同体

おわりに 可能なるアセンブリ・コミュニズムへ

あとがき

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