新空位時代の政治哲学 クロニクル 2015-2023

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[2023年8月/菊変形/368頁/]
著=廣瀬 純
発行=共和国


目次:
[2015]
「迫害」とは何だったのか-「ベルリンの壁」から「エヴロスの壁」へ
「レント資本主義」とは何か-ネット企業とその「小作人」
国民投票とクーデタ-トロイカとギリシャ、安倍政権と沖縄
民主主義は脱出とともに実践される-15M運動/シンダグマ運動
民衆運動の共和主義的転回について-安保反対運動(1)
ポスト産業社会の労働運動へ-安保反対運動(2)
「お前たちの戦争、我々の死者たち」-パリ11・13/マドリード3・11/NY9・11


[2016]
怒りはいかに政治的変革に転じられ得るか-スペイン総選挙、ポデーモス、市民連立
アンダークラスと「階級構成」-68年、オペライズモ、ポストマルクス主義
ユートピアと土地、領土化とその実験-イスラーム国、ストローブ=ユイエ、レピュブリック広場
権力と憲法(1)-ミシェル・フーコーの権力論
権力と憲法(2)-ブルジョワ革命は無産者によって遂行された
権力と憲法(3)-運動における言葉と身体
進歩派政権時代の終焉-アルゼンチン、ブラジル、ボリビア、ベネズエラ


[2017]
琉球復国-日本における「国内植民地主義」
欧州統合とその危機-排外主義的「党」への道
「南」としての女性-シルヴィア・フェデリーチ『キャリバンと魔女』
精神分析とその「大義」-抑圧の終焉
戦争と資本-ローザ・ルクセンブルクと帝国主義
社会的生産と金融資本-ハート=ネグリ『アセンブリ』


[2018]
ウォール・ストリートとラナ・プラザ-金融化、南北関係、ホブスン『帝国主義論』
C・L・R・ジェイムズとは誰か-絶対的先進性は相対的後進性に胚胎する
68年5月は今日もなお存続している-ドゥルーズ=ガタリ「68年5月は起きなかった」
鉄道員、学生、ZADの闘いは「68年5月」の再来か-フランスで何が起こっているのか
「ポルトガルの奇跡」?-緊縮を逆行させるポルトガル社会党政権
左派政権下ポルトガルでの住宅要求運動-ジョアーナ・ブラーガへのインタヴュー
「ブラジル」と「日本人」-ブラジル日本移民110周年


[2019]
ブラジルに誕生したのはいかなる政権か-立憲クーデタと軍事ファシズム
黄色いベスト運動とは何か-フランスにおける社会運動の歴史的転換
ロボットは労働を雇用から切断する-GAFAM、蓄積なき利潤、労働の不可視化
「プロトコル」と天皇-中心化/脱中心化/分散の並存
マネジメント戦争機械小史-「科学的管理法」から「マネジメント装置」へ
現場での対決なしに社会変革はない-「経済成長」という「幻想」と訣別するために
貿易戦争と所得不平等-2001年以降の中国とドイツとの類似性
熱い10月-「システム」に対する世界同時多発民衆闘争
新たな労働運動としてのフェミニズム-国際女性ストライキ


[2020]
「社会」はいかに誕生したか-個人の「過失」から社会的「リスク」へ
民衆蜂起とポピュリズム-「反システム」の二つの体制
ウィルスとしてのフェミニズム-ベローニカ・ガーゴへのインタヴュー
「イメージ」を解体する「事実」-新自由主義時代のナショナリズム
「経営者マインド」のパンデミック-PCR検査としての東京都知事選挙
創造的破壊としてのCovid-19 危機-緊縮からグリーン・ニューディールへ
「脱家父長制なしに脱植民地はない」-ボリビア先住民女性たちの反採掘主義闘争


[2021]
同性愛者解放運動と革命-ギー・オッカンゲム『ホモセクシュアルな欲望』
ナチズムとマネジメント-運動する生命体、「民族」から「企業」へ
Covid-19を概括する-世界経済再編成と新たな国際主義
「パレスチナはフェミニズムの課題だ」-女性解放なしに祖国解放はない
資本主義社会は「競争社会」ではない-アマゾン社における反トラスト法の逆説
新自由主義はチリで始まり、チリで終わる-民衆蜂起から新憲法制定へ
「本当の労働組合」とは何か-木下武男『労働組合とは何か』
「第三次産業革命」は起こらなかった-経済のディジタル化は「略奪」革命である
長崎浩とは誰か-党から解放された革命としての「叛乱」
「中央銀行ディジタル通貨」とは何か-「通貨発行益」を巡る新旧金融領主間の攻防


[2022]
「労働力商品」から「生身の存在」へ-労働者の権利は労働運動が創出する
ベル・フックスとは誰か-革命闘争としてのフェミニズム
「日本型反差別」はなぜ無力なのか-「被害者の声」を社会的力にするために
「祖国防衛」とは何か-「帝国主義戦争」としてのウクライナ戦争
インターネットは物質からできている-ディジタル技術と環境汚染
対ロシア経済制裁の逆説-米国一極集中から多極分散へ
資本主義を動揺させる「大辞職」-ロックダウン下での知覚の転換
三つの「民主主義」-ディエゴ・ストゥルバルクへのインタヴュー
「市民社会」の叛乱とその敗北-オスカル・アリエル・カベーサスへのインタヴュー
「ジン、ジャン、アザディー」-再開されるイラン革命
「老人ファシズム」の時代-フランコ・ビフォ・ベラルディへのインタヴュー


[2023]
バルセローナのミュニシパリズム-フェラーン・デ・バルガスへのインタヴュー
戦争か、革命か-新たな帝国主義戦争時代の到来
「中国の世紀」とはいかなる時代か-ジョヴァンニ・アリーギの「市場経済」論
ペルーで今、何が起きているのか-全国規模の反「採掘主義」民衆闘争
労働者階級の復活-フランスの年金改革反対運動
チュニジアにおける黒人差別-「革命」に還元された民衆蜂起


あとがき 「おそらく世紀はドゥルーズのそれとなるだろう」

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