昭和 街場のはやり歌 戦後日本の希みと躓きと祈りと災いと

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[2023年8月/A5/284頁/]
著=前田 和男
発行=彩流社


目次:
I 希求と喪失の章
第1話 「炭坑節」(歌・赤坂小梅ほか)
・GHQと炭坑節が戦後日本をつくった!?

第2話 「テネシーワルツ」(歌・江利チエミ)
・映画「鉄道員(ぽっぽや)」と地底の炭坑夫への挽歌

第3話 「東京のバスガール」(歌・初代コロムビア・ローズ)
・彼女たちは明るく走っていなかった?

第4話 「あゝ上野駅」(歌・井沢八郎)
・元“金の卵”たちにとって上野は今も「心の駅」だろうか

第5話 「南国土佐を後にして」(歌・ペギー葉山)
・戦中戦後をつなぐ“詠み人知らず”の元軍国歌謡

第6話 「スーダラ節」ほか(歌・植木等/ハナ肇とクレジーキャッツ)
・サラリーマンソングは「昭和」をあぶりだす

II 異議と蹉跌の章
第7話 「アカシアの雨がやむとき」(歌・西田佐知子)
・60年安保闘士と越山会の女王の“異床同歌”とは

第8話 「夢は夜ひらく」(歌・園まり)
・「圭子の夢は夜ひらく」(歌・藤圭子)
-「檻の中」生まれの唄は、なぜシャバへまんまと出たのか

第9話 「唐獅子牡丹」(歌・高倉健)
ヤクザ映画は“参加すること”に意義がある!?

第10話 「世界の国からこんにちは」(歌・三波春夫ほか)
万博の“笛吹男”はラーゲリ帰りの“赤色浪曲師”

第11話 「遠くへ行きたい」(ジェリー藤尾)
・「いい日旅立ち」他(歌・山口百恵)
-「ディスカバージャパン」・失われた世代の「挽歌」

III 祈念と失意の章
第12話 「一本の鉛筆」(歌・美空ひばり)
・“昭和の歌姫”がうたい遺した鎮魂の反戦歌

第13話 「ムジン河」(歌・ザ・フォーク・クルセダーズ)
・“分断のシンボル歌”が今も歌い継がれる不幸

第14話 「沖縄を返せ」(作詞・全司法福岡高裁支部、作曲・荒木栄)
・「身を捨つるほどの 祖国はありや」

第15話 「 何日君再来(フォーリン・チュン・ツァイライ)(歌・テレサ・テン)
・時代を超えて敵にも味方にも愛されるラブソング

IV 災厄と予兆の章
第16話 「丸の内音頭」(歌・小唄勝太郎/三島一声)
・「東京音頭」は四度死ぬ

第17話 「東京五輪音頭」(歌・三波春夫)
・「東京五輪音頭2020」(歌・石川さゆり 他)
-“遺産転がし”による「国民総踊り計画」はなぜ失敗したか

第18話 「船頭小唄」(作詞・野口雨情、作曲・中山晋平)
・「昭和枯れすゝき」(歌・さくらと一郎)
-コロナと百年前の疾病を予知した「謡歌」たち

第19話 「カチューシャ」(作詞・M.イサコフスキー、作曲・M.ブランテル、訳詞・関監子)
・ウクライナ戦争を読み解くリトマス試験紙である!

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