飢餓陣営 57(2023年夏号) 佐藤幹夫個人編集

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[2023年8月/四六判/328頁/]
発行=編集工房 飢餓陣営


目次:【巻頭】
世界は二つに分かれる 時間が二つに分かれているように | 瀬尾育生

【作品】
〈写真〉Breathing at the Temples of Kyoto | 佐藤和彩
〈俳句〉足跡 | 古田嘉彦
〈詩〉跡地 | 長田典子
〈短歌〉安家小 | 佐藤通雅
〈エッセイ〉家をつくる(20) | 木村和史

【追悼1】大江健三郎
笠井潔氏に聞く-『心的外傷としてのテロリズム』の時代
-(第一部)初期大江健三郎のテロリズムの思想と三島由紀夫

大江健三郎に捧げる | 神山睦美
大江健三郎と「戦後民主主義」-〈長い戦後〉を考える(第5回) | 添田馨
大江健三郎の周辺(第1回)-戦後的思考と晩年性 | 岡本勝人
連合赤軍の死者へのレクイエム -大江健三郎『河馬に噛まれる』を読む | 松山愼介
大江健三郎の文学、大江が語る沖縄 | 松原敏夫+東中十三郎
今、大江健三郎『個人的な体験』を読むこと | 高野尭
古書会読(34) 1.吉本隆明と大江健三郎 2.増村保造監督『贋大学生』 | 浦上真二
大江健三郎追悼のための読書ノート
-初期作品群から『個人的な体験』と『万延元年のフットボール』まで | 佐藤幹夫

【論考】
映画の場所、モンタージュの終わり-映画術、その後(5) | 宗近真一郎
祈るべき天と思えど-石牟礼道子の詩想を探る(1) | 青木由弥子
(往復メール第5信)ひとが死ぬ | 宮尾節子

【本から/本へ1】
青木由弥子『伊東静雄-戦時下の抒情』を読みながら、思う。受け渡された、激烈な詩。 | 萩原健次郎
語り得ないものを語る俳句-古田嘉彦小論 | 江田浩司
羊をめぐったシンクロニシティ-生死の淵の片隅で | 井谷泰彦

【小特集】「津久井やまゆり園事件」とその後の問題-テロリズム/安楽死/ロストケア
●テロリズム-元首相銃撃事件をめぐって
笠井潔氏に聞く
『心的外傷としてのテロリズム』の時代-(第二部)山上徹也と統一教会問題

●『ロスト・ケア』と安楽死問題
「社会は何も変わんねえんだよ」は、ほんとうか-つれづれ映画鑑賞日記 | 赤田圭亮
ロストケアと津久井やまゆり園事件の幻影―その異同、同根と陥穽を抉り出すために | 脇田喩司

●『津久井やまゆり園「優生テロ事件」、その深層とその後』を読む
鋭利な視角で深層/真相に迫る-著者自らの〈原点〉を賭けて挑んだ渾身の批評 | 小松美彦(転載)
炎心秘めた「優生テロ」事件総体の解体と対峙 | 宗近真一郎(転載)

●往復メール
私という支援者の〈うちなる植松聖〉をどう克服するか | 水田恵(往信)
「ロスト・ケア」・テロリズム・安楽死問題 | 佐藤幹夫(返信)

〈写真〉Floating into the spaces of Switzerland | 佐藤和彩(写真)

【追悼2】小浜逸郎
弔辞 | 井崎正敏
小浜逸郎さんのことなど | 小川哲生
「エロス身体」と「季節体」の近さについて-小浜逸郎さんの核心の思いの方へ | 村瀬学(第1信)
遠くで見える「近さ」と、近くから見る「遠さ」 | 佐藤幹夫(第2信)
佐藤さんの返信への、取り急ぎの返信 | 村瀬学(第3信)
マジョリティと「差異」の抑圧の論理-小浜逸郎さんの言説の去就 | 宗近真一郎
家族主義者としての小浜逸郎 | 由紀草一
小浜逸郎さんへの吹き寄せ-『時の黙示』との時間差がありすぎる対話 | 添田馨
やさしさという思想-追悼 小浜逸郎 | 夏木智

【追悼3】福間健二(緊急掲載)
心が静かな日 雲は無言ですすむ(福間健二「それを言った」より) | 水島英己
詩について語る-*福間さんの倫理の底辺に | 倉田比羽子
追悼-福間健二さんと河合民子さん | 木村和史

【本へ/本から2】

編集後記
一つずつ世界を開いていくこと-市川沙央『ハンチバック』に触れながら

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