AA 五十年後のアルバート・アイラー
[2021年1月/四六判/512頁/]
編=細田成 発行=カンパニー社
目次:
●序文
I アルバート・アイラーの実像
●アルバート・アイラーは語る
天国への直通ホットラインを持つテナーの神秘主義者 | ヴァレリー・ウィルマー 訳=工藤遥
真実は行進中 | ナット・ヘントフ 訳=工藤遥
リロイ・ジョーンズへの手紙 | 訳=工藤遥
アルバート・アイラーとの十二時間 | 児山紀芳
●アルバート・アイラー 主要ディスク・ガイド | 柳樂光隆 細田成嗣
II コンテクストの整備/再考
●鼎談 フリー・ジャズの再定義、あるいは個別の音楽に耳を傾けること
後藤雅洋 村井康司 柳樂光隆 | 細田成嗣 註釈=山崎香穂
●ユニバーサルなフォーク・ソング | 竹田賢一
●星雲を象る幽霊たち-アルバート・アイラーのフォーメーションとサイドマン | 松村正人
●抽象性という寛容の継承-アメリカの現代社会と前衛音楽の行く先 | 蓮見令麻
●英語圏でアイラーはどのように語られてきたか-海外のジャズ評論を読む | 大西穣
【コラム】アルバート・アイラーを知るための基本文献
III 音楽分析
●対談 宇宙に行きかけた男、またはモダニズムとヒッピー文化を架橋する存在 | 菊地成孔 大谷能生
●アルバート・アイラーの音楽的ハイブリッド性について-〈Ghosts〉の様々な変奏に顕れるオーセンティシティ | 原雅明
●カリプソとしてアイラーを聴く-根源的なカリブ性を内包する“特別な響き” | 吉本秀純
●アルバート・アイラーの「ホーム」はどこなのか?-偽民謡としての〈ゴースツ〉 | 渡邊未帆
●アルバート・アイラーの技法-奏法分析:サックス奏者としての特徴について | 吉田隆一
●サンプリング・ソースとしての《New Grass》 | 山田光
【コラム】シート・ミュージックとしてのアルバート・アイラー
IV 受容と広がり
●アルバート・アイラーへのオマージュ-ヨーロッパからの回答 横井一江
●インタビュー 《スピリチュアル・ユニティ》に胚胎するフリー・ミュージックの可能性 | 不破大輔
●むかしむかし『スイングジャーナル』という雑誌でAAが注目を浴びていた-六〇年代日本のジャズ・ジャーナリズムにおけるアルバート・アイラーの受容過程について | 細田成嗣
●インタビュー | ジャズ喫茶「アイラー」の軌跡-爆音で流れるフリー・ジャズのサウンド | 奈良真理子
●アイラーとは普遍的な言語であり、体系をもたない方法論である-トリビュートを捧げるミュージシャンたち | 齊藤聡
●ポスト・アイラー・ミュージック ディスク・ガイド | 細田成嗣
V 即興、ノイズ、映画、あるいは政治性
●インタビュー 歌とノイズを行き来する、人類史のド真ん中をいく音楽 | 大友良英
●現代から再検証するアルバート・アイラーの政治性と宗教性-ブラック・ライヴズ・マター期のジャズの先駆者として | 佐久間由梨
●録音/記録された声とヴァナキュラーのキルト | 福島恵一
●アルバート・アイラーによる映画音楽-『ニューヨーク・アイ・アンド・イヤー・コントロール』をめぐって | 長門洋平
●制約からの自由、あるいは自由へと向けた制約-アルバート・アイラーの即興性に関する覚書 | 細田成嗣
VI 想像力の展開
●破壊せよ、とアイラーは言った、と中上健次は書いた | 佐々木敦
●少年は「じゆう」と叫び、沈みつづけた。 | 吉田アミ
●対談 祈りとしての音楽、または個人の生を超えた意志の伝承 纐纈雅代 | 吉田野乃
●ジャズとポスト・ドキュメンタリー的「ポップ」の体制-《ニュー・グラス》について | imdkm
●アイラー的霊性-宗教のアウトサイダー | 後藤護
【コラム】ドキュメンタリー映画『マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー』について
VII クロニクル・アイラー
●アルバート・アイラー 年譜 1936-1970 | 作成=細田成嗣
●ALBERT AYLER DISCOGRAPHY | 自由爵士音盤取調掛
Index of Recording Dates
第3巻の真実
スピリッツ講話
ベルズ報告