ポスト・ディストピア論 逃げ場なき現実を超える想像力
[2023年12月/四六判/320頁/]
著=円堂都司昭
発行=青土社
目次:
Introduction ディストピアの出入口-『ジョジョ・ラビット』「ヒーローズ」
Chapter 1 パンデミック/汚染 Pandemic
Pollution
1 警告と預言-『ペストの記憶』『ペスト』『復活の日』
2 穢れとの共生-マンガ・映画・歌舞伎『風の谷のナウシカ』
Chapter 2 統治/分断 Governance
Division
1 パラレル・ワールドの日本-『R帝国』『オーガ(ニ)ズム』『ブラック・チェンバー・ミュージック』
2 収容所のロミオ-『Q:A Night At Th e Kabuki』
3 多様性における天災-『日本沈没2020』『日本沈没 希望のひと』
Chapter 3 情報/監視/記憶 Information
Surveillance
Memory
1 奪われる言葉-『日没』『新聞記者』
2 楽しい管理-『ユートロニカのこちら側』『透明性』
3 忘却という幸福-『白の闇』『見ること』『忘れられた巨人』『密やかな結晶』
Chapter 4 ジェンダー/声 Gender
Voice
1 女たちの奪われた声-『声の物語』『眠れる美女たち』『パワー』
2 アイドルの反抗と従属-『持続可能な魂の利用』欅坂46
3 最優先課題としての出産-『大奥』『侍女の物語』『誓願』
Chapter 5 身体/生命 Body
Life
1 独裁者としての子ども-『トイ・ストーリー』シリーズ
2 人間とAIの距離-『クララとお日さま』『恋するアダム』『本心』
3 生命のサイクルの未来-『ミッドサマー』『夏物語』
Chapter 6 脱出/追放/独立 Escape
Expulsion
Independence
1 子どもの出入口-『君の名は。』『天気の子』『すずめの戸締まり』
2 脱出の挫折-『治療塔』『治療塔惑星』
3 移動を生きる-『地球にちりばめられて』『星に仄めかされて』『太陽諸島』
Postscript すぐ先の希望と「壁」のむこうの希望-「ADELHEID」