女子鉄道員と日本近代

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[2023年12月/A5/208頁/]
著=若林 宣
発行=青弓社


目次:
はじめに

第1章 最初期の女性踏切番、平山つね
1 女性従事員の事故死
2 線路工の家族による踏切監視
3 創業初期の踏切番
4 守線手の地位
5 コスト削減のしわ寄せ


第2章 踏切番のイメージを数字で確かめる
1 犠牲的な職業
2 貧しく社会的地位が低いイメージ
3 どれだけの人がどのくらいの賃金で
4 男女比の歴史的推移
5 待遇とその格差
6 年齢は幅広く
7 詩人が涙した踏切番


第3章 女性出札掛を取り巻く問題
1 「親切」を求めて女性職員を
2 官鉄、事務員と出札掛に女性を採用する
3 従順な客応対を求められた女性出札掛
4 女性出札掛の就労条件
5 「女子の通有性たる緻密と服従」とその問題
6 盗難との闘い
7 沼津駅長の女性排斥論


[コラム]プロイセン邦有鉄道の女性採用に関する規則

第4章 バスの車掌、鉄軌道の車掌
1 おそらく最初期の、女性車掌への注目
2 第一次世界大戦にともなう職域拡大
3 女性車掌は岐阜から東京へ
4 東京市街自動車に女性車掌現れる
5 日本社会のなかの女性車掌
6 女性車掌採用の広がり
7 民営時代の東京市内電車
8 東京市電での女性車掌採用の経緯
9 少年車掌を経て再び女性車掌へ
10 女性車掌は高速度電車にも


第5章 女性車掌と社会の緊張関係
1 労働者による労働者に対する差別の存在
2 非難を浴びる「働く女性」
3 客からの無理難題
4 流行語のなかの女性車掌
5 男性労働者による女性排斥
6 排斥の動きは東京市電でも
7 車掌に対する会社の密偵行為
8 身体検査
9 植民地の女性車掌


[コラム]ソビエト連邦の女性鉄道員

第6章 アジア太平洋戦争期の国鉄と女性職員-新潟鉄道局を例に
1 なぜ新潟鉄道局に着目するのか
2 思想教化運動から始まった戦時体制
3 一九四三年、女性が目立って増加しはじめる
4 「親切」を要求される現場
5 線路工手にも女性を充当
6 深刻さを増す要員不足-一九四四年後半以降
7 男性化を求められる女性職員
8 国鉄の一類型としての新潟鉄道局


第7章 戦時下の女性乗務員の採用
1 国鉄の女性車掌
2 運転士・機関士


[コラム]鉄道教習所の授業内容

第8章 敗戦から現代へ
1 戦時下の過酷な就労状況
2 大戦末期の労働環境
3 男性記者が捉えた女性職員像
4 ある高等女学校生の体験
5 敗戦を機とする女性の減員
6 吉岡弥生の主張の転変
7 女性職員が減少した戦後の状況
8 そして現代は

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