あなたも狂信する 宗教1世と宗教2世の世界に迫る共事者研究

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[2023年11月/四六判/240頁/]
著=横道誠
発行=太田出版


目次:
はじめに
宗教1世と宗教2世/内側からの狂信論/インタビュイーとインフォーマントたち/
共事者研究とは何か/銃撃事件以後に「共事者」を考えた/構成について/


第1章 真理への欲求と死に対する不安
ビジネスパーソンと教育系YouTuberファン/聖書に求めた真理/創価学会で人間性を鍛える/
親鸞会で人生の意味を考える/真理と共同体/私の母が求めた真理/「死の真理」に憑かれた私/
死への不安と死臭の戦慄/神に滅ぼされる恐怖/ベランダの少年から台所に立つ中年男へ/


第2章 世界が公正なものであってほしいという思い
なぜ世界は公正ではないのか/公正世界を求めた信者たち/誘導されて、自己成長のために/
運命の転換をめざして/公正世界信念の解除方法/最善世界ではなく最悪世界/


第3章 共同体を求めて
くたくた枯野/Sさん、ホーフマンスタール、サルトル/ムージルの「千年王国」とソウルメイト/
私の共同体遍歴/教壇から障害者福祉とお菓子教室へ/妊娠中の家庭内暴力から楽園幻想へ/
楽園に相応しくないという思いと教団への失望/「いい人ばかり」だった統一教会/
こじれた人間関係と信頼できる先輩/欲求五段階説、共同体感覚、共同体のバイアス/
キラキラ農村共同体と信者の属性問題/森鴎外的モラルと井伏鱒二的モラル/


第4章 マインドコントロールとは何か? そして洗脳とは何か?
ビジネス交渉術とマインドコントロールのあやうい境界線/操られていたとは思わないが/
操られていると感じさせないように操る/性加害とマインドコントロールからの解放/
統一教会のマインドコントロールはどのように期限切れとなるか/
エホバの証人にはマインドコントロールと洗脳の両方がある/私が考えるマインドコントロール/
「研究者」ということ/


第5章 じぶんは選ばれた人間だという感覚と、誰かを救ってあげたいという切望
ユダヤ教、ナチス・ドイツ、アカデミズム/家族を救う中心人物と、選ばれていないという意識/
世の人、一四万四〇〇〇人、病院での転機/教会内のステージに合わせて対応を変える/
仏教系新宗教の人々/ドイツ文学と京都/


第6章 至高体験
信仰心の燃料としての至高体験/神秘的な体験はなかった/神々しさを欠いた統一教会教祖/
冷静でしらふの信者たち/至高体験を相対化する宗教1世たち/発達障害者にはよくあることとして/
宗教の代償としての文学/淀んだ水と爽やかな水/


第7章 信仰心を揺るがされたときには、どうなるか
確証バイアスと認知的不協和/認知的不協和を解消するシステム/
名誉棄損のSNS投票や選挙のお願いで認知的不協和が高まった/脱会支援者との対話を経て/
世俗的な魂を引かれて、そして息子の離脱/信頼する先輩の離脱と、性被害の経験/
発達障害者が肯定的な力を発揮するとき/損切りできるかできないか、という分水嶺/
キリスト教系新宗教1世たちの損切り/コロナ禍で損切りした創価学会員たち/損切の難しさ/
暗澹とした森/


第8章 依存しすぎる病気に飲みこまれて
信仰と依存症/神に酩酊するイスラム神秘主義/エホバの道具と南無妙法蓮華経/
仕事中毒と自傷行為/脱会後の依存症/趣味が依存症の代償となった事例/
別の宗教に再入信する/私の事例/趣味か依存症か/依存症とマインドコントロール/


第9章 改宗、オカルト、ニューエイジ、自己啓発セミナー、マルチ商法、スピリチュアル系、自然派カルト、陰謀論、極左思想、ネトウヨ言説
エホバの証人からプロテスタントへ/統一教会からプロテスタントへ/親鸞会から浄土真宗へ/
オカルトとニューエイジへの関心と反発/かたわらをかすめていった自己啓発セミナーとマルチ商法/
スピリチュアル系と自然派カルトに対する二律背反/唖然とする陰謀論、極左思想、ネトウヨ言説/
ハイヤーパワー、二ーバーの祈り、引き寄せの法則/今後の日本はどうなるか(1)/
今後の日本はどうなるか(2)/


終章 カルトとは何か
カルト的な要素/世間からの隔絶、入口と出口、善悪二元論/文学研究という分野との葛藤/
恋愛遍歴とソウルメイト/愛より親切を、不寛容よりユーモアを/葦としての人間の尊厳/


おわりに
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