満洲スポーツ史 帝国日本と東アジアスポーツ交流圏の形成
[2024年1月/A5/378頁/]
編/著=高嶋 航/
佐々木 浩雄
発行=青弓社
目次:
はじめに | 高嶋 航
序 章 満洲スポーツの歩み 高嶋 航
1 満洲国建国以前
2 満洲国時期
第1部 労働と定着
第1章 バレーボールの歴史において満洲はいかなる意味をもつのか
-競技・レクリエーション・能率増進 | 新 雅史
1 体育ボール考案以前の満洲でのバレーボール
2 体育ボールの考案
3 体育ボールに至る複数の実践
4 体育ボールの実践空間の増殖
5 体育ボールと能率増進
6 バレーボール・体育ボールの大会とチーム数の増加
7 レクリエーションとしての発展と競技性とのあつれき
8 体育ボールの忘却
[コラム1]聚落 | 新 雅史
第2章 在満日本人の女子スポーツ-婦人の健康問題 | 浜田幸絵
1 高等女学校のなかのスポーツ
2 学校の外へ出るスポーツ
3 女子スポーツをめぐる問題
4 女学校から職業婦人へ-社会人スポーツ
[コラム2]満鉄・満洲国のメディア戦略とスポーツ | 浜田幸絵
第3章 1940年前後の満洲における企業スポーツ-満洲電業の事例 | 束原文郎
1 満電の概要
2 満電社員会の成立
3 社員会によるスポーツ関連事業費の支出
4 野球の実践
5 ラグビーの実践
6 そのほかの部の実践
7 スポーツ関連事業の正当性を主張するロジック
[コラム3]昭和製鋼所の企業スポーツ | 束原文郎
第2部 民族の移動と統治
第4章 満洲における在満朝鮮人のスポーツ活動 | 金誠
1 朝鮮人の満洲への移動と統治
2 満洲各地域にみる在満朝鮮人のスポーツ活動
[コラム4]満洲で活躍した朝鮮人アスリート | 高嶋 航
第5章 満洲の台湾人選手-張星賢と柯子彰 | 菅野敦志
1 張星賢と柯子彰の生まれと育ち-台湾、東京、そして満洲へ
2 前期満洲時代の張星賢と柯子彰-満鉄での勤務(1934-40年)
3 後期満洲/大陸時代の張星賢と柯子彰-敗戦に至るまでの足跡(1941-45年)
4 戦後台湾での張星賢と柯子彰-満洲経験を中心に
5 戦後台湾でのスポーツと「愛国」-張星賢と柯子彰の足跡から
[コラム5]第11回明治神宮国民体育大会「満洲国」初参加をめぐる座談会 | 菅野敦志
第6章 「満洲国」の誕生と満洲建国体操-体操による「満洲国民」創出の試み | 佐々木浩雄
1 満洲建国体操の制定
2 満洲建国体操の普及
3 学校体育と満洲建国体操
4 満洲国での集団体操と国民統合
[コラム6]満鉄附属地と満洲の体育 | 佐々木浩雄
第3部 組織化と「国際」関係
第7章 「満洲国」の武道界-満洲帝国武道会の成立と展開を中心に | 中嶋哲也
1 満洲帝国武道会の成立-1933-37年
2 武道会の全満統制-1938年
3 武徳会との衝突-1941-44年
[コラム7]日本人以外の武道実践と角道・銃剣道 | 中嶋哲也
第8章 「満洲国」スポーツ界と明治神宮大会 | 藤田大誠
1 満洲国代表の明治神宮大会参加
2 明治神宮大会での満洲国代表
3 幻の「建国神廟国民錬成大会」
[コラム8]満洲の神社と体育・スポーツ施設 | 藤田大誠
第9章 「満洲国」とナショナルチーム | 高嶋 航
1 国際スポーツ界進出の軌跡
2 満洲国ナショナルチームの分析
[コラム9]史興隆とその弟妹たち | 高嶋 航
満洲スポーツ史文献リスト
あとがき | 佐々木浩雄
満洲スポーツ史年表