アンチ・ジオポリティクス 資本と国家に抗う移動の地理学

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[2024年3月/四六H/486頁/]
著=北川眞也
発行=青土社


目次:
まえがき

第I部 地政学から逃れて-地政学と反地政学
第1章 地図からあふれだす流転の地理
-地図学的理性を超える地球の潜勢力

1 はじめに
2 地図学的理性とは何か
3 地図学的理性の危機
4 機械状化する大衆地政学
5 フェミニスト地政学という名の脱地政学
6 おわりに-地理とは反地政学的なものである


第2章 ヨーロッパ「市民」がいなくなった後で
-地中海をまたぐ反植民地叛乱としての移民運動

1 はじめに
2 「受け入れ社会」が移民を殺す
3 移動から生起する政治
4 移民運動という反植民地叛乱
5 地中海に生成する反地政学的想像力
6 脱国家への地理がひらく未来
7 おわりに-ノー・ボーダーの政治


第II部 囲い込む収容所、逸脱する移民運動-生政治と地政学
第3章 「移動」が「運動」へと生成変化するとき
-国境の移民収容所からの問い

1 はじめに
2 移民収容所という「ラーゲル」
3 収容所の移民たち(1)-「モハメド・アリ」の場合
4 収容所の移民たち(2)-「ビラル」の場合
5 収容所の移民たち(3)-「ビラル」の場合・続き
6 おわりに


第4章 「歓待」という名の生権力を脱することはできるか
-収容をめぐるパラドックス

1 はじめに
2 歓待が暴力に変わるとき
3 歓待から連帯、そして解放的協働へ
4 ジェンダーと歓待
5 おわりに-植民地的空間としての収容所


第III部 ロジスティクスとインフラによる戦争-資本主義と地政学
第5章 シームレスな流動を夢見るロジスティクスの暴力
-労働と生の支配、遮断と封鎖による叛乱

1 はじめに
2 ロジスティクスとは何か
3 ロジスティクス空間の生産-その史的過程
4 労働と対抗ロジスティクス
5 軍事と(対抗)ロジスティクス、再論
6 おわりに


第6章 都市化する惑星が生み出す「まだら状の大地」
-つながる街、つなげる道、壁となる道、棄て置かれる街

1 都市化する惑星
2 インフラをめぐる闘い
3 「郵便物」として管理される移民たち
4 都市‐国境を貫く対抗ロジスティクス
5 「惑星工場」という視点


第IV部 ヨーロッパから東アジア
日本へ-流動する反地政学
第7章 労働力を包囲するロジスティクス、逃亡がひらく移動コモンズ
-「寄せ場化」する社会の地理学

1 はじめに
2 「寄せ場化」する社会
3 「労働移植」のロジスティクス
4 逃亡という名の移民運動
5 おわりに-東アジア
日本に刻まれる流動の足跡


第8章 共鳴するノー・ボーダーの叫び
-「難民特権」言説批判から「すべてを欲する」叛乱へ

1 はじめに-「難民特権」?
2 欲望を忘れた「正しさ」
3 移民なき資本主義は存在しない
4 労働の拒否、境界の拒否
5 移民の自由、平等、そして夢
6 おわりに-生の無条件の肯定=ノー・ボーダー


あとがき

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