[新版]私たちはどのように働かされるのか
[2024年3月/四六判/248頁/]
著=伊原 亮司
発行=現代思潮新社
目次:
働く前から疲れないように
第一章 経営書・自己啓発本をつい読みたくなる人たちへ
はじめに
1 ドラッカーが考える望ましい「働かせ方」
2 ドラッカーによる日本人の「働き方」の診断
3 雇用と労働の実態―労働者間の格差と組織内の力学
4 「知識労働者」とセルフマネジメント繋がり『断絶の時代』そして『ポスト資本主義社会』
5 幅広い層によるドラッカーの読まれ方
6 「プロフェッショナル」としての働き方は誰もが可能か
おわりに
第二章 職場における「いじめ」
はじめに-「いじめ」から「ハラスメント」へ
1 戦後の労働争議から協調的な労使関係へ
2 自動車の大量生産と労働者の大量採用―組織拡大と労働者統合
3 「異質な者」に対する「いじめ」―暴力、排除、差別、無視
4 労と労の露骨な対立
5 労使間の「和解」の背後で進行する「改革」
6 「ゴーン改革」
7 「労働者」という共通の基盤の崩壊と個人間の「ハラスメント」の頻発
おわりに-「ハラスメント」が生じる場から外に目を向ける
第三章 労働と「うつ病」
はじめに
1 「うつ病」の広がり
2 「企業社会」、「日本的経営」におけるストレス
3 ストレス要因の多様化
4 職場から追いやられる「うつ病」
おわりに
第四章 労働と「死」
はじめに
1 戦後の経済成長と大規模組織の「人材抱え込み」-自殺率の減少傾向
2 組織内部の合理化と過労死
3 雇用不安と自殺
4 米国労働者像の誤解―会社を渡り歩く「強い個」?
5 グローバル経済と世界規模の自殺の広がり
おわりに-職場の内と外に労働を規制する場と繋がりをつくる
第五章 「品質」の作り込みの低下
はじめに
1 非正規労働者の慢性的な高止まり
2 労働者の「一体化」
3 正規労働者と非正規労働者の格差
4 「一体化」と格差が交叉する場
おわりに
第六章 「キャリア」ブームに煽られる人たちへ
はじめに-増殖する「自己啓発本」
1 組織や階層に縛られない働き方-「組織人」から「自由人」へ?
2 市場を生き抜く力-「生きる力」、「人間力」、「社会人基礎力」
3 「人間力」論に対する批判と新しい「能力」論
4 誰にでも、何歳になっても、キャリア設計を求める議論
おわりに
第七章 「社会貢献」に惹かれる「良い人」たちへ
はじめに
1 「社会貢献」を意識した活動
2 「社会貢献」をする側、される側に関する問題点
おわりに
第八章 働くということを自分たちのものに取り戻す
はじめに
1 労働を規制する力と新しい労働運動
2 労働-消費中心の生活から‘半ば’降りる
おわりに