音楽雑誌と政治の季節 戦後日本の言論とサブカルチャーの形成過程

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[2024年6月/四六判/392頁/]
著=山崎 隆広
発行=青弓社


目次:
序 章 〈他者〉の到来
1 問題設定
2 先行研究-領域ごとの先行研究の整理
3 本書の構成


第1章 「音楽誌史」概観
1 1969年4月「ニューミュージック・マガジン」創刊
2 ジャズからビートルズヘ-「ミュージック・ライフ」(占領期-1965年)
3 「嗜み」から「愉しみ」ヘ-大阪労音、「うたうたうたフォークリポート」
4 1969年-「フォークリポート」から「ニューミュージック・マガジン」「新宿プレイマップ」へ
5 1979年の誌名変更
6 結びにかえて-ポピュラー音楽をめぐる現在の「情況」


第2章 「ニューミュージック・マガジン」の1969年-70年前後のメディア環境
1 ポップの波打ち際-1969年の社会、経済、メディア状況
2 音楽メディアの新たな時代
3 「ニューミュージック・マガジン」の1969年


第3章 雑誌メディアの〈情況〉と〈運動〉、〈他者性〉をめぐる問題
-「ニューミュージック・マガジン」1970-74年
1 「覆刻」された創刊号-1970年代初期の出版をめぐる情況
2 「ニューミュージック・マガジン」をめぐる〈情況〉
3 〈他者〉の変容-シンボルからシステムへ


第4章 〈情況〉とサブカルチャー-雑誌「試行」をめぐる文化論的考察
1 サブカルチャーのなかの〈情況〉
2 「試行」創刊をめぐる〈情況〉
3 「試行」同人解散、単独編集に至るまで
4 〈大衆化〉への応答
5 〈大衆化〉とサブカルチャー-「周縁文化」の時代
6 〈大衆化〉とアイロニー


第5章 雑誌と〈敗北〉
-「試行」と「ニューミュージック・マガジン」、サブカルチャーのなかのアイロニー
1 二重の〈敗北〉-1960年安保闘争
2 〈敗北〉とサブカルチャーの接続(1)
3 〈敗北〉とサブカルチャーの接続(2)
4 ジャズからロックへ-「ニューミュージック・マガジン」創刊前夜
5 1969年4月「ニューミュージック・マガジン」創刊
6 〈敗北〉という起点
7 〈敗北〉の記憶


第6章 成長と運動の時代における〈他者〉の変容
-オルタナティブなメディアはなぜ1970年前後に生起したか
1 〈アメリカ〉の存在
2 1970年前後という時代(1)-「60年安保」と「大学紛争」
3 1970年前後という時代(2)-アメリカの対抗文化(カウンターカルチャー)と「ベトナム反戦」
4 1970年前後(3)-「テレビ、お前はただの現在にすぎない」
5 1970年前後(4)-ベ平連の活動から生まれた「週刊アンポ」
6 考察
7 結論


第7章 出版研究における〈場〉の理論導入の可能性-ブルデュー『芸術の規則』を手がかりに
1 問題設定-本章の射程
2 〈場〉の概念
3 〈文学場〉とは何か
4 雑誌の〈場〉-〈場〉の概念を応用する
5 〈場〉の概念を出版研究に導入する
6 結論


第8章 雑誌のなかの〈基地〉表象-1970年前後のメディア情況からの考察
1 問題設定-本章の射程
2 内なる〈他者〉-〈基地〉の表象
3 〈他者〉の変容
4 〈運動〉する雑誌
5 室謙二と中村とうようのやりとりからみる〈他者〉概念の変遷
6 結論


終 章 音楽雑誌と政治の季節
1 〈アメリカ〉という「問題」-ある作家の「転向」
2 江藤淳の苛立ちと村上龍の〈転向〉
3 「象徴」から「体制」、そして「敗北」のその後へ


補 論 北中正和氏インタビュー
音楽と批評-戦後日本のポピュラー音楽環境と「ニューミュージック・マガジン」をめぐって

あとがき

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