その猫の名前は長い 見えづらい部落差別と私の日常
[2024年6月/四六判/288頁/]
著=イ・ジュへ
訳=牧野美加
発行=里山社
子育てと家事の合間を縫って育んだ中年女性の友情に入る亀裂を描く「わたしたちが坡州に行くといつも天気が悪い」、妻の外見を愛し内面を見ない夫の視点で描く「夏風邪」、若くして家計を担い働く娘が先輩女性社員に抱く淡い恋心を描く「その猫の名前は長い」など、生活のリアリティが滲み出る繊細な物語9作品。
目次:
今日やること
誰もいない家
夏風邪
わたしたちが坡州に行くといつも天気が悪い
その猫の名前は長い
水の中を歩く人たち
花を描いておくれ
春のワルツ
その時計は夜のあいだに一度ウインクする
作家のことば
訳者あとがき
[解説]「わたしたち」になることに関する覚え書き | 大阿久佳乃