それぞれのカミングアウト
[2024年7月/B5/224頁/]
著=八重樫信之/村上絢子
発行=皓星社
国賠裁判を期にハンセン病の世界に関わって28年、カメラマンとライターの夫妻のライフワークの集大成。
目次:
はじめに | 八重樫信之
第一章 モノクロの世界
第二章 カミングアウトして社会へ
迷い
ハンセン病患者 マザーに会う
森元美代治・美恵子夫妻:死ぬ思いで一歩踏み出す
鈴木禎一:100歳の現役活動家
変化した園内と社会の空気
金城幸子:家族とともに
第三章 絶対隔離政策の中で生き抜く
汲田冬峯:舌読で詠む短歌
大竹章:療養所の生き字引き
佐々木松雄:底なしの善意な人
冬敏之:社会復帰して作家に
ヒロコ(仮名):米国に渡ったハンセン病女性
加藤健・博子夫妻:支え合って生きる
矢里きん・和夫夫妻:内なる壁を越える
谺雄二:全原協事務局長・重監房資料館建設に尽力
鈴木時治:目ざすは日本のゴッホ
浅井 あい:盲めしいても闘う歌人
中原 弘:鍼灸師として自立
神美知宏:ミスター全療協
國本衛(李衛):ハンセン病と在日を生きる
堤良蔵・百合子夫妻:「証あかし」としての証言
佐川修(金相権):在日朝鮮人で初の自治会長
曽我野一美・チサ子夫妻:豪腕で原告団を牽引
宇佐美治:光田イズムへの抵抗と資料収集
志村康:亡き子へのレクイエムとしての訴訟
日野弘毅:愛犬パグとの社会復帰
竪山勲:命ある限り闘う
玉城シゲ:「家族と信仰」を支えに生きる
上野清・正子夫妻:今もつづく「話の出前」
下地玄麓:敬虔なカトリック。洗礼名ヨアキム
親里廣:退所証明書で米軍基地に就職
宮里新一:生き直しの音楽活動
第四章 ドキュメント 国賠訴訟
国賠訴訟スタート
森元美代治の意見陳述
原告勝訴〜控訴断念まで
熊本で喜びの記者会見
小泉首相 控訴断念
原告の訴えに秘策
面談中「控訴なし」確信
贖罪としての国賠裁判
第五章 韓国ソロクト、台湾楽生院訴訟
韓国ソロクトと台湾・楽生院訴訟
悲しみの島・韓国ソロクト(小鹿島)へ行く
生命の危機と闘う日々
韓国ソロクト訴訟傍聴メモから
ソロクト訴訟第2回公判記録
信仰と音楽ひとすじの人生 金新芽・鄭鳳熙夫妻
人権の回復を求めて
転居に抵抗する高齢の入所者たち
目をそらさないで下さい 黄金涼
第六章 国賠訴訟その後-残された課題
多磨全生園医療過誤訴訟(2003年〜2006年)の記録を残す
ハンセン病家族訴訟(2016年〜2019年)
「ひいばあちゃんはハンセン病だったよ」と言える時代に
父はハンセン病でした
カミングアウトと家族への思い
第七章 写真と人権 | 八重樫信之
一 障害のある人を撮る
二 見た目問題
三 ハンセン病と水俣病
四 「入浴する智子と母」
五 ハリウッド映画「MINAMATA」
六 撮る人・撮られる人 趙根在と谺雄二
インタビュー 谺雄二さんに聞く
コロナ禍での撮影会
結び | 八重樫信之