パリと五輪 空転するメガイベントの「レガシー」
[2024年7月/四六判/328頁/]
著=佐々木夏子
発行=以文社
パリと五輪の因縁から、進行するジェントリフィケーション、そして「オリンピックマネー」まで。
2007年より在仏の著者が描く、どこよりも詳しいパリ五輪の顛末。
目次:
第1章 1992年、2008年、2012年大会招致計画
1-1.前史-クーベルタンからグルノーブル冬季オリンピック(1968年)まで
1-2.1992年-ベルシー地区再開発
1-3.スタッド・ド・フランス
1-4.2008年-プレーヌ・サン = ドニ再開発と「スポーツ大通り(boulevard du Sport)」
1-5.2012年-バティニョール再開発
第2章 グラン・パリとオリンピック
2-1.サルコジ政権のグラン・パリ計画
2-2.選手村-脱工業化空間のジェントリフィケーション
2-3.プレイエル地区、高速道路インターチェンジ
2-4.メディア村-フランス共産党とオリンピック
2-5.セーヌ = サン = ドニ県外の抗議運動
2-6.「レガシー」か「No-Build」か?-矛盾する二つの論理
第3章 政治的エコロジーとオリンピック
3-1.社会闘争のオリンピック容認
3-2.オーベルヴィリエの「守るべき菜園(Jardins à défendre)」
3-3.環境闘争のオリンピック否認
3-4.温暖化と冬季オリンピック
第4章 オリンピック要塞都市パリ
4-1.監視資本主義
4-2.オリンピック・パノプティコンの文化イベントへの影響、沈黙の背景としての文化オリンピアード
4-3.二つのオリンピックパートナーとサイバーセキュリティ-アリババとアトス
第5章 オリンピックマネー
5-1.スポーツマーケティング
5-2.メディア
終章