ニッポン獅子舞紀行
[2024年7月/A5/224頁/]
著=稲村 行真
発行=青弓社
目次:
まえがき-なぜ獅子舞を取材するのか
第1章 そもそも獅子舞とは
1 獅子舞の「獅子」とは何か
2 最初期の獅子舞を想像する
3 獅子舞はどのように日本全国に定着したのか
4 日本全国に分布する獅子舞
5 獅子頭の歴史と作り方
6 胴幕の歴史と作り方
7 獅子舞を継承する理由
[Column]獅子舞に魅せられた人々(1)
半世紀、獅子の胴幕を作り続けてきたおっちゃん-玉作栄一さん(獅子蚊帳職人)
[Column]獅子舞に魅せられた人々(2)
未来の獅子舞の姿を考えた地域住民-内堀泰行さん、茂木康生さん、須藤尚人さんほか(長野県北佐久郡御代田町塩野区役員)
第2章 獅子舞探訪記:北海道・東北篇
1 故郷を思う開拓者の舞い「浦幌獅子舞」(北海道十勝郡浦幌町)
2 鳥海修験とともに受け継がれる神遊び「本海獅子舞番楽」(秋田県由利本荘市)
3 巡行地域の広さと歴史の重み「黒森神楽」(岩手県宮古市)
4 人間と動物の境目を踊る「長野獅子踊り」(岩手県遠野市)
5 獅子舞が虎舞に変化した「門中組虎舞」(岩手県大船渡市)
6 大獅子パックン火伏せの厄祓い「酒田の大獅子」(山形県酒田市)
7 大きな胴体は地域交流の証し「黒獅子」(山形県長井市)
8 けんかを平和的に解決する「彼岸獅子」(福島県会津若松市)
[Column]獅子舞に魅せられた人々(3)
津波ですべて失われた虎舞を大復活させた-小原正人さん(鵜住居虎舞舞い手)
第3章 獅子舞探訪記:関東篇
1 祭りのにぎわいと職人の技「石岡の獅子舞」(茨城県石岡市)
2 方位、天体、季節……万物を体現するケモノ「浦山の獅子舞」(埼玉県秩父市)
3 苔で覆われた雨乞いの獅子頭「椎名崎の獅子舞」(千葉県千葉市)
4 演舞の途中で子どもが誕生!「誕生獅子」(東京都大田区)
5 お湯を観客に振りまく「湯立獅子舞」(神奈川県足柄下郡箱根町)
[Column]獅子舞に魅せられた人々(4)
獅子舞を収集しつづけ「獅子博物館」を作った-髙橋裕一さん(獅子博物館館長)
第4章 獅子舞探訪記:中部篇
1 子どもが貧困と敵討ちを動機に舞い始めた「角兵衛獅子」(新潟県新潟市)
2 タイマツの火が獅子を奇襲する「新湊の獅子舞」(富山県射水市)
3 棒振りが獅子殺しをする「橋立地区の獅子舞」(石川県加賀市)
4 獅子頭をかぶらない獅子もある「奈川獅子」(長野県松本市)
5 商店街復興と獅子の巨大化「飯田の獅子舞」(長野県飯田市)
6 蛇をくわえて激しく振り回す「へんべとり」(岐阜県高山市)
7 獅子が女性に扮して芝居に登場「獅子芝居」(岐阜県羽島郡岐南町)
[Column]獅子舞に魅せられた人々(5)
獅子舞調査と継承活動を両立する「獅子ペディア」-諏訪雄士さん(能登半島獅子舞研究者)
第5章 獅子舞探訪記:近畿篇
1 獅子舞を仕事にする旅人たち「伊勢大神楽」(三重県桑名市)
2 獅子舞の原型は農具だった「箕獅子」(三重県伊勢市)
3 蜘蛛の巣を浴びるも打ち勝つ「六斎念仏の獅子舞」(京都府京都市)
4 オニワニが獅子を退治する「顯國神社の三面獅子」(和歌山県有田郡湯浅町)
第6章 獅子舞探訪記:四国・中国篇
1 かわいくもにらみを利かせる「猫獅子」(香川県高松市ほか)
2 獅子舞カップルの嫉妬劇! 人形浄瑠璃の獅子舞「徳米座」(徳島県徳島市)
3 まるで組み体操のように高く伸びる「継ぎ獅子」(愛媛県今治市)
4 中国の霊獣・麒麟が登場「麒麟獅子舞」(鳥取県鳥取市ほか)
第7章 獅子舞探訪記:九州・沖縄篇
1 持つだけで舞わない「祓い獅子」(福岡県福岡市)
2 七十兆の細胞を震えさせる猪の舞い「銀鏡神楽」(宮崎県西都市)
3 糸によって操られる「謝名のアヤチ獅子」(沖縄県国頭郡今帰仁村)
4 アメリカから返還された獅子頭「首里真和志町の獅子舞」(沖縄県那覇市)
まとめ-獅子舞文化の多様性
あとがき-あらためて獅子舞とは何か